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2011年8月

2011年8月31日 (水)

百億の昼と千億の夜

私にとってのベストSFは光瀬龍の「百億の昼と千億の夜」だ。少なくとも3回読み直した。萩尾望都がマンガに書いたのでそちらを知っているひともいるだろう。これをリアルタイムでSFマガジンに連載中に読めたことは幸せだった。この物語のテーマはまさに神である。
登場人物がすごい。プラトン、シッタータ(釈迦・シッタルダと表記することもある)、阿修羅王、ナザレのイエス(キリスト)などだ。ラストでシッタータが意識だけの存在になり、それすら霧散しようとする時に垣間見た宇宙の成り立ちの秘密らしきものは私の心をその後とらえて放さない。
神とは何か、宇宙の創生はなぜ起こったのか、ビッグバンとは何か。
それこそが契機なのだと考えている。
何の話かと思うだろうが、真剣に宇宙や神について考えたことのある人ならそれだけで何となく分かるだろうし、そうでない人にとってはこんな話は無意味だろからこの話はここで終わる。

台風が来る

台風が来るらしい。今晩からから土曜日まで雨風が強いという。今スーパーへ食料の買い出しに行ってきた。土曜日まで籠城しても大丈夫だ。読みかけの本が五六冊あるし、録画した映画は山ほどある。思い切りごろごろして楽しもう。場合により昼間からビールなどを楽しんでも良いだろう。うふふフフ、うれしくなってしまう。お酒は足りるかな。問題は娘が送り迎えを要請してくるかもしれないことだ。早めに云ってこないと飲酒運転になるから頼まれても無理だぞ。

中国ウオッチ・大減税

野田新総理になって増税が必至の日本と違い、中国は9月から所得税の大減税が実施される。何と現在所得税を払っている人、8400万人が2400万人に減るという。6000万人が税金を払わなくて良くなるのだ。またこれから税金を払い続けるひとたちも、払う税金が減るのだ。低所得層が減税の恩恵にあずかるというような日本の報道があるが、そもそも低所得層はもとから税金を払っていないから恩恵はない。今回の減税の目的はそれなりの収入のある中間所得層に恩恵をもたらすことで内需を喚起することにある。
中国は投資と貿易に依存して経済成長してきたが、個人消費がそれに伴っているとは言えなかった。世界的に経済が冷え込んでくる中で、投資と貿易では経済を維持することがむつかしことが見えてきたので内需拡大策をとろうとしているのだ。非常に明快であり、迅速である。
日本も日本の実情にあった方策を明確に実施してほしいものである。

レンズマン

昔SFが大好きだった。SFマガジンは中学校一年生くらいからバックナンバーをそろえていた。金がなくて買えないと後で古本屋で探した。古本屋ではミステリマガジンと並んでおいてあることが多かったが、時にはSMマガジンの中に紛れていることもあった。大学卒業の時、寮に置き去りにしてそれきりだが、どうなっただろう。
当時のSFマガジンは福島正実が編集長で、海外作家の作品がメインだったが、それよりも小松左京、星新一、筒井康隆、眉村卓、光瀬龍、石原藤夫などの日本SF界の創世記を担った人たちの作品を読むのが楽しみだった。当時、まだSFはマイナーなジャンルだった。だからかえってこだわって読んでいたところもある。
中学時代、高校時代は短編や連続ものを書いて友達に回覧していた。高校時代にはタイプ印刷の本を作って友達に売りつけたこともある。
そうして高校時代にE.E.スミスのレンズマンシリーズに出会った。もちろんスペースオペラとして最高におもしろかったが、レンズマンたちにレンズを与えるアリシア人の存在が心に深く残った。
アリシア人は個別の存在ではなく、特定の物理的形態を持たない。遙かな昔、宇宙の真理を見いだすためにアリシア人たちは精神の集合体に進化したのだ。彼らはひたすら宇宙がどういうものでこれからどうなっていくのか、森羅万象の過去と現在を知覚認識し、未来を予見する。そして宇宙を破壊する暗黒なるものを阻止するため、レンズマンを生み出すのだ。
社会人になって、先輩がおもしろかった本としてレンズマンシリーズをあげたので、再びレンズマンシリーズを読み直した。やはりアリシア人のありようが印象に残った。神とはアリシア人のようなものだろうかと思った。
この世が原因と結果による因果律で成り立っているのなら、森羅万象の現象が把握できれば次の一瞬が予言できる。そうして次々に予測が立てば未来が見えるはずである。
人間の知的好奇心とは、そして森羅万象をことごとく知りたいという欲求とはつまり神への長い道(小松左京に「神への長い道」という中編がある。大好きな作品だ)を目指すことではないか、と考えた。
しかしこの世は因果律のみでは成り立っていないカオスの世界である。現象はある確率の元に起こる。それを決定的に予測することはアリシア人にもできないようだ。
では神とは何か。
神とは契機である(と考えた)。

尻切れトンボだがこの先は改めて述べる。

2011年8月30日 (火)

北林一光著「ファントム・ピークス」(角川文庫)

安曇野の山で最愛の妻が失踪する。夫は何らかの奇禍に巻き込まれたとして必死で行方を捜すが杳として行方が知れない。それから半年、失踪したと思われる場所から離れたところで妻の頭蓋骨が発見される。
その後その山の周辺で、女子大生、つづいて娘と一緒にいた母親が行方不明になる。娘は発見されるが何があったのか語ることができない。精神的な衝撃で言葉を失ってしまったのだ。いったい何が起きているのか。
改めて警察や主人公、女子大生の恋人などが捜索を開始する。そして明らかになるあり得ないような驚愕の事実。
その事実は前半は明らかにされない。何者かの気配だけである。
その正体が明らかになったとき、惨劇が始まり人間はなすすべがない。話はクライマックスに突き進む。すべてが明らかになったとき、おぞましい人間たちによる原因が暴かれる。
非常に押さえた書き方のためにかえって緊張感が高まるようになっている。著者は元々映画関係の人だということで文章はきわめて映像的である。著者はこの本を残してがんで急逝したという。
読み出したら途中でやめられずに一気に読んでしまった。おもしろい。

中国ウオッチ・メーデー

13日、上海・浦東空港にカタール航空機からメーデーの信号が入った。燃料の残りが30分を切っているので優先的に着陸させて欲しい、というものだった。管制塔から各航空機に対し着陸を待機し、カタール機を着陸させるように指示が出された。ところが吉祥航空(上海の航空会社)のパイロットから、突然、こちらも燃料があと4分しかない、と連絡があり、管制塔を無視して強行着陸した。そのため着陸態勢にあったカタール機と立て続けに着陸する事態となり、あわや大惨事になりかねないきわどい着陸となった。
ところが吉祥航空の燃料を確認したところ、4分どころが優に一時間以上の燃料が残っていたことが明らかとなった。
29日、この吉祥航空の操縦士に免許取り消しの処分が下された。また今後再申請も認められない。副操縦士は6ヶ月の停止処分だという。当然吉祥航空も厳しい処分を受けた。なお、操縦士は韓国国籍のため、この処分は韓国にも通知された。
現在操縦士は身柄を拘束されており、最悪の場合、死刑執行もあり得るような罪に問われる可能性があるという。

中国ウオッチ・検査強化

28日から北京空港と上海の虹橋、浦東空港での安全検査のレベルが強化された。理由について当局の説明は今のところない。
空港担当者は出発の二時間前には空港に来た方がいいといっている。
報道によ
ればトランクを開けるよう求められる割合が高まり、靴を調べられる場合もあるという。
この状況は今しばらく続きそうだ、ということなので近々中国に行かれる方はそのつもりでいくようにしてください。

旧総理

29日に菅直人総理は朝鮮学校の無償化の審査手続きを再開するよう指示した。適用が決まれば指定校10校に対して支援金が支給される。
これについては賛否の意見があり、菅総理の北朝鮮系の人物からの献金問題などが明らかにされた時点で凍結されていた。それを辞める直前のどさくさ紛れにこのような指示を出すことに批判が出ているが当然だろう。
世の中にはたくさんやらなければならないことがあり、一度にやることはできない。そのときに何を優先させ、何を後回しにするかがその人のセンスであろう。正しいと思うからやるんだ、ではすまないのだ。
今回の東日本大震災がなければ、菅総理は献金問題で窮地に追い込まれて退陣せざるを得なかっただろうとみる政治評論家が多い。前原氏とは金額が桁違いだし、日本人拉致の加害者につながるかなりダーティな組織を仕切っていた人物であったことは国会で再三追及されていた。そのような菅直人総理が、どさくさ紛れに北朝鮮系の朝鮮学校の無償化を後任の新総理とはかりもせずに指示するというのは間違っている。
「李下に冠を正さず、瓜田に靴を入れず」ということわざをご存じであろう。これは人の道であり、特に公的立場の人間は厳守すべきものであり、疑われた時点で進退を問われることだと考える。それを一国の総理ともあろう人間が平然と行うというのは異常であり、人間性を疑う。

2011年8月29日 (月)

新総理

苦戦を予想された野田さんが決選投票の末、民主党の代表に選出された。アンケートで国民に人気の高かった前原さんは案外票が伸びず、小沢、鳩山陣営のバックアップで当然過半数近い票を取ると目されていた海江田さんが当初予想を下回った末、決選投票で敗れ去った。
海江田さんは小沢さんの支持を取り付けたことから普段の自分の考えを変節させざるを得ず、それがいかにも見苦しく見えたが、民主党の議員にも同様に映ったのだろう。また、前原さんは献金問題などがまだ尾を引いていること、挙党一致体制をとるのが危うそうなことから票が伸びなかったようだ。
野田さんは民主党内をまとめるためにはまあまあがんばるだろうし、自民党との話し合いもできるだろう。結局税金は上がることになりそうだ。
問題は海外が野田さんをどう見るかだ。短命内閣とみれば相手にされないだろう。だから首相に指名されたらかなり短期間に実績を上げないといけない。そうしてなかなかやるな、と内外に思わせてくれることを心から願う。

今回前原さんは立候補せずに野田さんの応援に回った方がよかったのに、と個人的には残念だ。ただ中国が前原さん相手にかりかりするのも見たかった気もする。

これから飲み友達と馬鹿酒飲み会。粗相のないよう注意しないといけない(何回かに一回は馬鹿なことをしでかして後悔するはめになる)。

中国ウオッチ・民主主義

中国で菅直人首相辞任を報じていた。
世界情勢の変化の中で、日本は大変革が必要であることは明らかだということで日本の自民党支配は崩れた。だがそれに替わった民主党の政治もまるで自民党の派閥が一つ増えただけにしか見えない。日本の政治は日本をどう変えていくべきか、真剣に考えようとしていない。日本民族は歴史的な過ちを認めようとしないのと同様、自らを正す習慣がないのだ。
歴史的云々は別としてなかなか鋭い指摘である。さらに記事は鋭くそして皮肉たっぷりで続く。
日本はアジアの模範であった。現在の苦境も中国など途上国(まだいってる)にいい反面教師となっている(確かにその通り)。国が決断力を失えばどうなるかといういい手本を示してくれている。日本は民主主義がどんなものかを示す展示場である。その欠点まで見せてくれているのだ。

関連するが、イギリスのエコノミスト誌がオバマ大統領とメルケル首相に和服を着せた表紙で出版したことを人民日報が報じた。
アメリカとドイツという世界経済のエンジンが減速していることを「日本病」といっているのだ。トップが頻繁に交代し、無能と非効率と無責任な体制に陥る可能性があることを指している。
人民日報は、民主主義には価値があることは認めるが、選挙の票目当ての動きに、国の長期的な利益を考えた行動がとれなくなり、効率の低下と責任の押し付け合いに陥るという問題を抱えていると指摘している。
つづいて欧米や日本は、自国の問題を放置して他国の政治改革に口を挟むから、債務問題などにつながるのだと述べている。
そうやって自分だけ正しいといっていると自分にも今に火がつくと思うよ。
でも日本が世界の問題を先取りしている、
と中国だけではなく、世界が見ているらしい。早く出口を探さなけばいけないが、私には何ができるのだろう。

中国ウオッチ・首相候補

本日29日が日本の首相につながる民主党代表を決める選挙の日だ。中国も当然大きな関心を寄せているが、その予測は、中国が希望する候補者を有利と報道している。中国では田中角栄氏の評価が高い。そしてその流れを継ぐ有力者である小沢一郎氏も高く評価されている。日本人から見れば小沢一郎氏は中国に対していささか卑屈に対応しているように見えるが、中国から見ればそれが正しい態度に映るのであろう。だからその小沢一郎氏のバックアップを受けた海江田万里氏が最有力候補であるとして報じている。さらに海江田氏の名前の万里は、中国駐在記者で中国通だった海江田氏の父君が万里の長城にちなんでつけたことを合わせて報じている。
中国がそこまで期待する候補者というのは日本にとってはいかがなものなのだろうか。民主党の議員諸氏はそのことを考えて投票してくれるだろうか。

2011年8月28日 (日)

痛風だろうが糖尿病だろうが酒は飲む。意志は強いから普段はたくさん飲まない(意志が強けりゃそもそも飲まない)。相手があればもちろん飲む。普段思っていることを聞いてくれる相手ならうれしくてたくさん飲む。もちろん相手の話も聞いてそれを肴に飲む。ただ翌日あまり覚えていない。
酒の味がうまいのだろうか。嫌いではないが、味だけで飲むことは少ない(とてつもなくうまい酒に出会うことはある)。酒を飲むと世界がうれしくなる。言い方が変だけれど世界があること、そして自分が存在していることがうれしい。神様でもないのにすべてを祝福したくなる。
だから今夜も飲む。そして明日は飲み友達と飲む日だから飲む。うれしい。

手順

27日に菅総理が福島県を訪問し、福島県知事と面談した様子がテレビで報道された。その際に菅総理が、放射能汚染物の保管場所を福島県にお願いしたいと申し入れていた。それに対して福島県知事が非常に驚いている様子が見られた。
今、放射能汚染物の保管とその処理が最も大きな問題だと思う。たとえば東北地区のがれき処理ばかりではなく、関東地区でもゴミの焼却後の灰などが濃縮されているために基準以上の放射能汚染物として移動ができなくなり、保管能力を超えてしまっている状況がたびたび報道されている。だから放射能汚染物をまとめて保管する場所を確保するのは急務である。
菅総理はそれを踏まえて福島県にお願いをしたのであろう。だからそれは間違ったことではない。しかし私は福島県知事の驚いている様子を見ていささか感情的になった。これは福島県知事に腹が立ったのでは決してない。菅直人という人のやり方のお粗末さをまた見た気がしたのだ。
こういう場合、このような大事な話は、事前にそういう依頼をすること、なぜそういうお願いをするのか、そして状況がどうであるのかをよくよく説明をした上で、だから考えて欲しい、という前振りがあるのが当然であろう。福島県知事のリアクションはそれが全くなかったことを思わせたからだ。
たぶん側近や官僚はそれを勧めたと思うが(意地悪で勧めなかった可能性も大いにあるが)、菅総理は自分が説得するから、といったのではないか(ここからは私の妄想だが)。総理である自分が正しいと考えることなのだから自分が説得すればわかってもらえるはずだ、というのが彼の考え方ではないか。
しかし福島県知事は個人ではない。福島県民を代表しているのであるから、申し入れに対しては県民がどう考えるか、どういうリアクションがあるか、瞬時に考えるだろう。だから「突然何の話ですか」という言い方になったのだ。
今回の大震災の直後、この難局に対し、菅総理は自民党の谷垣総理に電話で協力を申し入れた。しかし谷垣氏は断ったという。なぜ自民党は国のために協力しないのだ、と思ったものだ。後でその様子が報道されたが、菅総理は谷垣氏に入閣の申し入れをしたが、入閣すると民主党の政策に是々非々で対応しにくいので断ると答えたところ、そうですか、といって電話が切れたらしい。その後一切新たな申し入れはなかったという。
お願いしているのは菅直人である。普通の人間ならこのような話で一度お目にかかりたい、と申し入れ、面談の上、頭を下げて「国難に当たり、国のために協力して欲しい」と頼むだろう。一回で了解が得られなければ、二回、三回と頼むであろう。それを電話で申し入れてたった一つの選択肢を提示して「それはちょっと」といわれたらそれっきりというのはなんたることか。
ちょっと誇張された話かと思っていたら今回の福島県の話である。そうかと得心がいった。こういう人間では人は使えないし、ひともついてこない。こんな人を国のリーダーとしていただいていたのか。悲しいことである。

2011年8月27日 (土)

アクセスが一万を越えました

昨年の9月にブログを開始しましたが、やり方がよくわからずに12月までに更新を3回くらいしかしませんでした。自分が何を伝えたいのかやっとテーマらしいものが決まって、本格的に始めたのが1月から。ですから実質8ヶ月での1万アクセス達成です。今晩はささやかに一人で祝杯を挙げたいと思います。皆さんありがとうございます。今後は独りよがりにならないように心がけたいと思いますのでよろしくお願いします。

老母との旅・四日目

宮城県から東北自動車道を南下する。福島県の南、白河で高速を降りて西へ走る。雪割りの橋という標識がある。農道のような細い道をしばらく走ると深い渓谷に架かった橋に出た。橋を渡ったところに駐車場があったのでそこに止めて橋の上から写真を撮る。橋のたもとに売店があり、突然マイクで声をかけられる。マイクの勧める日本一濃厚なアイスを購入した。本当に濃いアイスだった。声の主はダンディなおじさんで、お客が少ないのでみんなに声をかけさせてもらってます、と笑っていた。ここから峠を越えれば栃木県だ。峠に展望台があった。すでに秋の花が見られ、ススキも咲いている。突然母がトイレに行きたいという。山の中なのでトイレなどない。さすがに老人とはいえ女性なのでその辺で、というわけにはいかない。うまい具合にゴルフ場があったのでお願いしてトイレを借りることができた。もう少し気を遣うべきだった。今夜は那須塩原温泉の奥座敷・板室温泉に宿泊。これが最後の温泉。----(本稿25日分。宿でネットがつながらずに更新できなかった。)

Photo雪割の橋。重量制限1.4t。

Photo_2橋の上から。遙か下に渓流が流れているのですが。

Photo_5同じく橋の上から。

Photo_7熊供養塔。熊がたくさんいるということでしょう。

Photo_9峠の展望台から見下ろす。小雨交じりながら結構遠方まで見えました。

Photo_10秋の草花がもう咲いています。ススキもあります。

宿は板室温泉のさらに奥の方でよくうまいこと見つけることができました(運が悪いと迷いそうな場所にありました)。ぬるめの透明な湯で母は気に入っていました。翌日は道の駅に寄ったくらいで一気に帰りました。-完-







2011年8月24日 (水)

老母との旅・三日目

鳴子の東外れ、川渡(かわたび)温泉に滞在している。母がくたびれたというので本日はごろごろしているつもりだったら、突然暇だから出かけよう、といいだした。いい兆候なので早速近場の鬼首(おにこうべ)温泉まで間欠泉を見に行く。のぞき込んでいたら突然噴出したのでびっくりした。その後峠にあるこだわりの蕎麦屋・蕎寿庵(きょうじゅあん)にいく。前回・湯治に来たときは歩いて30分以上かけて食べに来た。車ならあっと間だ。そばはもちろんだがそばつゆがうまい。宿に戻って近くの共同浴場に行く。宿の人が「熱いですよ」というとおり、熱い。43℃以上ある。指先がじんじんするのをうなりながら入った。母は熱いというので来なかった。八百屋でゆでたてのトウモロコシがあるというので二本購入。甘くてうまかった。もぎたてをゆでたのだろう。母の希望でマッサージを呼ぶ。腰が楽になった、とご機嫌である。

Photo粟島と漁船。日本海の名所・笹川流れにて。

Photo_2笹川流れで貝採りする子供。

Photo_3笹川流れ。

Photo_4山形県から宮城県への県境・峠付近の渓流にて。

Photo_5鳴子の日本こけし館のこけし。

Photo_8同じくこけし館。

Photo_10こけし館の版画。

Photo_11間欠泉・噴出前。

Photo_12突然噴出。びっくり。

Photo_14母がお土産にこの地方の名物、しそ巻きを買った。甘味噌や辛い味噌をしそで巻いて揚げてある。




















曾野綾子著「仮の宿」(PHP文庫)

1974年に毎日新聞社から刊行されたものを文庫に収録した。前書きにも著者自身が若書きであるといっているが、いっていることは若いときも今もこの人は変わらない。あえて違いをいえば今の方が自分自身をもっと軽みを持って見るようになったということだろうか。

このように若いときに書いたものを年をとっても恥じずにすむような筋の通った生き方を貫ける人はうらやましい。彼女がカトリックとして常に神に見られていることを意識できているからだろうか。他人が見ていなくても不正なことをしない人は神に祝福されている。日本人は恥の文化といわれるが、人が見ていないところまで律してはいない。武士道がより高次な精神的な位置にあるとすれば、神の前の人間のように自分を律するところにあるからだろうか。

人が損得や物欲を価値観の基準にしているこの世の中で、そうでないものに基準をおける人、美学を持っている人を尊敬するし、自分もそうありたいと心がけている。

2011年8月23日 (火)

内田樹×中沢新一×平川克美「大津波と原発」(朝日新聞出版)

東日本大震災後一ヶ月でこの三人が震災後についての提言を行う。特に原発事故について我々は何を教訓とすべきか、なぜこの危機的状況に陥ったのかをもう一度原点から見直す。

すでに心ある人にとって問題点として共通認識となっていること、原発は無謬であり、絶対安全である、といわざるを得なくなった状況を考察する。この世に絶対安全で無謬であるものは存在するはずがないのにそれを求め続けたマスコミと原発反対派。彼らはたぶん原発が安全ではなく、問題が起きることを予言し、そしてそれが実際化したことで喝采している。これで彼らが正しいことが証明されたのだから。彼らはこういう事態が起きないための方策を求めるよりも破綻を願ったと言っていい。なぜ原発は安全のため、よりベターを選ぶチャンスを論ずる場を失ったのだろうか。絶対安全であるといわなければ認めない、という論理は安全のための方策を論ずる機会を失うことにつながることがわからなかったのだろうか。

事ここに至れば原発を拡大することは無理となってしまった。よって段階的縮小の道を選ぶしかないことは自明である。その道も無謬と絶対を求め続ける限り万一に対する対策を論ずることが許されなくなるであろう。もういい加減に自分だけが絶対正義であるという物言いはやめよう。

以上の意見はこの本の三人の意見とは(かなり)違って私の意見だが、この本を読んで考えたことです。(鳴子の宿でおいしい料理とおいしい地酒でいささかいい心持ちなって書いてますのでご容赦を)

老母との旅・二日目

本日はぎりぎり曇りでセーフ。老母は5歳頃村上市に住んだことがある。といっても80年前の話。村上市内を少し見たいというので車で一回りする。もちろん母も記憶があるわけがないので思い出すものは何もない。だが三面川の雰囲気がひどく気に入ったようで「来てよかった」といった。緑に覆われた川は確かに昔の川、変に人間がいじり倒した川ではない川の風情がよい。この川には鮭が上る。

そこから日本海を北上し「笹川流れ」を見る。ぽつぽつ雨が降り出した。見物に来ていた家族連れの父親とおぼしき男性が、「こんな景色なら伊豆一周した方がましだ」と話しかけてきた。伊豆には伊豆、日本海には日本海の良さがあるのに。

鶴岡の手前で北東方向に地図も見ないで走る。羽黒山と月山の間を抜ける山道を走っていた。出羽三山を散策するには最適のコースを走ったようだ。山道を降りると清川、幕末の志士・清河八郎の出身地だ。才が走りすぎたために暗殺された。新撰組はこの男が幕府に献策して作った。

清川を過ぎれば最上川に出る。このあたりは芭蕉が「五月雨を集めて早し最上川」とうたった船下りの名所だ。船下りの出発点、古口から南下して山へ入る。ここが死んだ父の生まれたところだ。以前訪ねたときはどこだかよくわからなかったが、母と走ってやっとこの辺だ、というのがわかった。今は昔の家もないのでだいたいしかわからないがたぶん間違いないだろうと思う。

引き返して最上川沿いに新庄に至る。さらに東へ走る。峠を越え、分水嶺を越えれば宮城県だ。今晩と明日はここ鳴子の宿。老母もくたびれた、とぼやく。明後日まではもう引き回さないのでゆっくりしてくれ。

土屋賢二著「幸・不幸の分かれ道」(東京書籍)

著者はお茶の水女子大の哲学科名誉教授。この人の本が本屋の思想のコーナーにあるのがおかしいようなうれしいような本をたくさん書いている。何も内容のないような文章であっという間に読み終わってしまい、ところで何が書いてあったんだろう、というような本なのに次から次へ新しい本が出たら買ってしまう。とにかくユーモアたっぷりでおもしろいのだ。だがセンセーも1944年生まれだから、もう66~67歳になった。相変わらず恐妻ぶりを強調しているがややユーモアのさえは衰えたか。この本は不幸を避け、幸福になるための生き方考え方を述べている。あまりの直球なので所々まじめになってしまい、ちょっと自慢話なども珍しく入っている。でもセンセーの普段の本になれていない方はこのくらいがちょうどいいかもしれない。昔は自画像が挿絵になっていたがその絵がヘタウマで、あり得ないような顔だった。でも私にとってのセンセーの顔はそれで定着している。

でも内田樹先生といいこの土屋賢二センセーといいどうしてわかりやすい哲学の本を書く人がそろって女子大の教授なのだろう。女子大の方が知ったかぶりでわからないことを難しい言葉でやるようなことで納得するような学生などいないのだろう(若い女性は裸の王様が裸なのを見抜く力を持っているのだ)。優れた哲学者はわからないことをわからないように書いているのではない。ただ、いままでにない新しい考えを提起しているのでそれを新しい造語などを駆使して何とか伝えようとしているので難しく感じるのだ。だからそれを比喩などを駆使してわかりやすく説明しようとすればできないことはないというのがこの二人の本を読むとわかる。一度試しに読んでみませんか。笑っているうちにものを考える楽しさを思い出します。

2011年8月22日 (月)

老母と旅行

老母と温泉旅行に出た。本日は新潟県村上市の瀬波温泉。源泉掛け流し、熱い。夕方到着してすぐに風呂に入った時には前の人がかなり水を入れたのでちょうどよかった。食事した後にもう一度入ろうとしたら先客数人が「湯がないよ」という。見たら数センチしか浴槽に湯がない。しばらくしたら宿の若主人が飛んできた。いたずらで栓が半分抜かれていた。「子供のいたずらでしょう。」といっていたが本当は浴槽の水圧があるので大人が無理矢理抜かないと抜けないようになっているとのこと。もし酔っ払いの仕業にしてもたちの悪いことをするものだ。源泉(70℃以上)を一気に入れたのでしばらくは入れない。寝る前にもう一度入ろう。瀬波温泉は8時から毎日海岸で花火を上げるという。屋上から見えるというので見に行く。残念ながらちょっとしょぼい。10分かっきりで終わり。

老母は85歳になるが口が達者で結構いうことがきつい(私の親なので)。それが昨年くらいからろれつが回らなくなってうまくしゃべれない。父が5月に死んでからもっとひどくなった。一緒に住んでいる弟が専門の病院に連れて行って精密検査したが器質的な異常は見つからないという。でも異常は異常なので原因がつかめなかったということか。最近は足もともおぼつかなくなってきた。精神的なものなら気の持ちようで何か改善が見られるかもしれない。そういうわけで心身の休養に温泉にきた。

本当は一週間以上同じところでのんびりしたいが今回は試験的な旅行。結果はどうあれしばらく定期的に連れ出すつもり。何せ暇なので。

明日は鳴子温泉に行く。

2011年8月20日 (土)

四国⑤高知

室戸岬を過ぎたら一路西へ。目的地は高知。途中で昼食にうどんを食べた。讃岐ではないが、抜群にうまい。大盛りをあっという間に食べた。隣に老母と中年の夫婦の三人連れがいた。男ががんがんビールを飲んでいる。嫁さんが運転するんだからいい加減にした方が良い、といっているが、おっさんは、ビールなんか酒じゃないから心配ない、と平然としている。さすが土佐。こっちもものすごく飲みたくなった。でも真似したらいけない。しばらく走って桂浜に着く。小雨が降っている。あこがれの場所だったが早々に引き上げ。高知市内に入り高知城を見に行く。「板垣死すとも自由は死なず」の板垣退助の銅像があった。その晩は高知にちょっと詳しい友達に紹介してもらった飲み屋で一杯。鰹の刺身がものすごくうまい。この店は魚しかつまみがない。お酒よりも肴に飽きて切り上げた。

Photo_35 海洋深層水を使ってうったうどん、と看板に書いてあった。うどんや十兵衛。

Photo_36 かなりボリュームがある。食べ始めたところ。

Photo_37 あっという間に完食。うまかった。

Photo_38 ここにも廃屋が。(実は廃屋にはドラマがありそうで好きなんです)

Photo_39 桂浜遠望。そうらしいとは思っていたけれどそれほど広くない。

Photo_40 坂本龍馬像。懐にはピストルをのんでいるそうだ。下のおじさんは無関係。

Photo_41 小雨の中、桂浜を少し歩く。

Photo_42 高知城城門。このでかい鋲がカッコ良い。

Photo_43 満開のツツジ。まわりが明るく感じられます。

Photo_44 高知城。もう夕方で暗くなり始めました。

Photo_45 高知城の祖、山内一豊。龍馬の時代の酔鯨公・山内容堂のご先祖様です。

Photo_46 板垣退助。

Photo_47ごめん」行き。ごめんといわれても。

Photo_48 道路の向こう側、アーケードになっているところの飲み屋で飲んだ。

四国④水掛地蔵

室戸岬にたくさんの水掛地蔵があった。水難事故よけの祈願のためのもののようだが、死んだ人の供養のためのもののようでもある。とにかくたたずまいが良いところにたくさんあったのでたくさん写真を撮った。

Photo_23 見るからに野良猫。仲良しのようだ。他にも何匹もいた。

Photo_24 Photo_25 Photo_26 Photo_27 Photo_28 Photo_29 Photo_30 Photo_31 Photo_32 Photo_33 Photo_34

四国③室戸岬へ

室戸岬に近くなると海岸が険しくなる。烏帽子岩があった。海鵜が一羽てっぺんに泊まっていた。すぐ近くに夫婦岩。おきまりの綱が架け渡してある。さらに南下すると空海・弘法大師の大きな白い像が丘の上にそびえ立っている。室戸岬は空海の修行したところである。同じところに金色の大きな涅槃仏が後ろ向きに寝そべっている。何なんだろう。海岸へ出る。海岸の岩場が独特の世界を形成している。この世ではないところとつながっている気がする。坂本龍馬と一緒に暗殺された土佐出身の幕末の志士、中岡慎太郎の大きな銅像が建っていた。岬の突端のすぐ手前に空海のこもったという洞窟があった。

Photo_10 烏帽子岩と海鵜。

Photo_11 夫婦岩。

Photo_12 ここへ綱を架けるのは大変な作業だろう。

Photo_13 弘法大師の像。かなり大きい。

Photo_14 金ぴかの涅槃仏。向こう向き。

Photo_15 この辺り一帯がこんな景色が続いている。

Photo_16 岩の色のせいもあって異様な景色。

Photo_17 溶岩ではないようなのですが。

Photo_18 中岡慎太郎。海を向いています。

Photo_19 駐車場に猫が寝ていた。うっかりすると轢いてしまいそう。

Photo_20 空海がこもった洞窟。右側にもう一つあります。

Photo_21 洞窟内部。

Photo_22 洞窟内部から。まっすぐ先の道路を越えれば海です。

中国ウオッチ・大乱闘

折しもアメリカのバイデン副大統領が中国訪問中のさなか、中国とアメリカのバスケットボールの試合中に両国選手が乱闘となった。
試合は北京のオリンピックスタジアムで、アメリカのジョージタウン大学と中国人民解放軍のチームの間で行われていた。両チームの小競り合いがエスカレートして選手同士がエキサイト、殴る蹴る、馬乗りになるなどの行為があっ
た。
暴行はどちらかと云えば主に中国選手が行っていたようで、見ていた中国のファンも自国の選手を擁護するものはなく、あきれていたという。
ツイッターでは「中国人の球技はたいしたことはないが、人を蹴るのはますます強くなっている」「カンフーバスケのすごさを思い知ったか」と皮肉混じりの投稿があいついだ。
さすがに中国人民解放軍は訓練されているから戦いには強いようだ。
中国ではまだスポーツにはルールがあると云うことが理解できていないのか、またはスポーツの最中でもそのルールに優先する価値観を持ち込むことがあたりまえなのか(外交でも政治でも何でもそういうところはあるけれど)。それではゲームは成立しない。とはいっても何せ造反有理の国だからしかたがないか。でもいまに誰も遊んでくれなくなるよ。

四国③土佐東街道

日和佐に一泊してさらに南下する。目的地は室戸岬。国道55号線・通称土佐東街道は海岸線を快適に走ることが出来る。潮風が心地よい。このあたりからお遍路さんが目につくようになった。お遍路さんは年配の人が多いものと思っていたが、案外若い人が多い。

Photo こういう穏やかな海岸線が続く。

Photo_2 海水浴向きの浜辺。

Photo_3 あまり深くないようで釣りにはあまり適さない。

Photo_4 室戸岬に近づくと少し風景が荒くなってきた。

Photo_5 ツツジ。ツツジやサツキは潮風に弱いはずなんですが。

Photo_6 ここも無人の廃屋になっていました。

Photo_7 車窓からお遍路さんをぱちり。若い人です。

Photo_8 道の駅ですが、海の駅だそうです。

Photo_9 ここにもお遍路さん。典型的な白装束の人はそれほど多くありません。ズボンと運動靴の方が歩きやすいのでしょう。必ず杖は持っています。

2011年8月19日 (金)

四国②日和佐

徳島県の瀬戸内海沿岸を快走、徳島市を抜けて南下する。国道55号線をそのまま行けば日和佐だが、途中から県道26号線に入り海岸線を行く。ところどころかなり狭く、峠を登りまた海岸の村を抜け、また峠を越える。断崖の上から海が見える。でも道が狭いから車を停めて写真を撮るところがない。由岐町を通過、最後の峠を越えてやっと日和佐に到着した。NHKの朝ドラの舞台になったところだ。そのドラマでもたびたび出ていたウミガメ博物館へ行く。大きなウミガメがいる。そしてここでふ化したコガメもたくさんいる。おもしろい。宿は博物館のすぐとなり、その名もウミガメ荘だ。目の前が海岸で気持ちが良い。

Photo_15 峠の上から小さな港を見下ろす。

Photo_16 走りながらこういう景色が目に入る。

Photo_17 天気が悪くて霞がかかっている。絶景なのだが。

Photo_18 日和佐に入る最後の峠を下りたら峠の下にはこんな洞窟があった。

Photo_19 町外れにあった道祖神。町に魔物が入るのを防いでいるのか。

Photo_20 日和佐城。日和佐のシンボルです。

Photo_21 ウミガメ荘。ここに泊まった。安かった。

Photo_22 すぐ隣にウミガメ博物館がある。

Photo_23 大きなアカウミガメ。

Photo_24 カメの顔。頭、というとちょっとね。

Photo_25 ホテルの窓から目の前に砂浜が見える。とても豊かな気持ちになります。

中国ウオッチ・国産ブランド車販売不振

2010年の中国自動車市場は大幅な伸びを示したため、各メーカーは2011年も成長が続くと判断し、中国国内での自動車生産目標台数は2200万台を超えたものとなっている。しかし上半期での自動車販売台数は頭打ちで、このままでは年間でも前年並みにとどまる水準になる恐れが出てきた。そうなると市場は在庫を400万台抱えることになる。現在でも販売ディーラーは在庫が増え始めており、体力のないところから支えきれずに倒産に追い込まれるところが出てくると見られる。
特に深刻なのが中国自主開発のブランド車で、前半期でも前年割れになり、市場シェアも低下している。販売店の在庫周期は45日と云われ、60日を超えると資金難に陥るデッドラインだが、北京ではすでに100日~150日という販売店が多い。
これは北京などで自動車購入制限が実施されたことが原因と云われるが、自動車購入制限が実施されていない上海や武漢でも自主ブランド車の在庫が山積みと云うから原因はもっと根本的なところにあるのかもしれない。
中国自主開発の高速鉄道のように鳴り物入りで性能をうたっても実際に購入した人の評判がよろしくないというようなことがあるのではないかと邪推されるところだ。
だがフォードやアウディなどが絶好調なのに較べ、日本車の伸びがかなり劣っているというのは気になるところだ。大震災による部品不足で生産が停滞したことが理由と云われるが、好調なところは中国向けに新型車など新機軸のものを積極的に展開しているのに、日本車は新味がないという中国市場の評判は気になるところだ。日本車は手厚いメンテナンスでアメリカやヨーロッパで信用を築き上げることでシェアを伸ばしたが、中国は目先や見た目を重視する市場のようだ。メンテナンスの信用は維持しながらアピール性にもう少し努力する必要があるという中国の評論家の意見は案外重要かもしれない。

中国ウオッチ・空港閉鎖

17日午後、重慶の江北空港で突然滑走路が閉鎖された。そのため降りられなくなった飛行機は近隣の西安や貴陽の空港に降りることになった。空港側からは理由について何の説明もなかったという。
ネット上では「なぞの飛行物体が、飛んだため」という怪情報が流れた。その後一時間ほどして閉鎖は解かれたが、未だに空港側は問い合わせに「答えられない」といっている。
先般報告したように中国では個人用の小型機の所持は自由だが、原則として飛行は許可されない。そのため届けなしに勝手に飛ばす輩がある。
飛行機を所持するような人物は当然大金持ちでなおかつ政府筋にもいろいろ強いコネを持っているはずである。違法行為だがそれを金の力でもみ消したのでこういうことになったのであろう。
違法飛行の飛行機は未確認飛行物体として管制には認識される。これからも未確認飛行物体がたびたび飛びそうである。

中国ウオッチ・女性警官の横暴

17日、山東省済南で警官の横暴に怒った住民数千人が、警察車両を壊したり道路を封鎖して騒いだ。
きっかけは、女性警官が修理工場に自分の車の修理を優先するよう頼んだのに断られたことから、夫にこの業者を殴らせたことだという。
これを見た付近の住人が激怒、警官らを取り囲んで警察の車両を壊した。警察権力を笠に着た横暴は昔からあったのだろう。そのような経験をした人は数多くいるだろうが、すべてが暴動に参加したわけではないはずだ。それでも数千人がたちまち集まるというのは日頃がどれほどか。

貴州省でも違法駐車の取り締まりを行っていた城管(都市管理)執行大隊と車の持ち主がもみ合いになり、群衆が集まって警察と城管の車が横転させられた。合わせて10台の車が壊され、5台が燃やされた。また公安と警察官10人以上が負傷したという。これもきっかけは城管が年配の女性を殴打したためらしい。さらに群衆は公安の建物に押しかけ、建物に火をつけるなどした。深夜には1万人を超える数になったが、当局が大量の武装警官を投入し何とか散会させたようだ。

最近このような暴動のニュースを頻繁に見る。
繰り返すが民衆にかなりの不満がたまっているのだろう。今までは強圧で押さえ込んできたり、反日に風向きを変えることで不満の爆発を回避してきた。そもそもデモも含めて集団行動をかなり神経質に押さえ込んできたのに反日に限っては集団行動を黙認してきた。これを繰り返すことで集団行動に抵抗がなくなって勢いがつき、止めようがなくなったと私は考えるが考えすぎだろうか。
これで反日誘導が少なくなることを期待したいが無理か

四国①

五月に四国一周をしました。いつものドライブ独り旅ですが、今回はなるべく先端を回る(バイパスなどをなるべく使わず岬などの海岸線を回る)ように走ったのですれ違えないような道や行き止まりの道など、かなり危ないところも通りました。四国へは岡山県児島から瀬戸大橋を渡って坂出に入りました。坂出から海岸線を乃生岬、大崎鼻と回り、屋島を見下ろす長崎ノ鼻(この道は狭かった)竹居観音崎を回るとちょっと疲れてしまい大串岬はパス。津田神社と津田の松原で休憩。そこから先は岬はなく、徳島まで海岸線の快適なドライブです。岬には旅行客を当て込んだドライブインや宿泊施設があるのですが、不景気なのかつぶれて廃屋のようになっているところがずいぶんありました。覗いてみると昼間なのに何か恨めしげであまり気持ちの良いものではありません。目的地はまだまだ先、ウミガメで有名な日和佐です。

Photo 岡山県側ご存じ桃太郎。お見送りご苦労。

Photo_2 四国名物、うちわ、うどん、盆栽など。

Photo_3 瀬戸大橋。与島パーキングにて。与島は瀬戸内海の島。向こうは四国。わくわく。

Photo_4 坂出を過ぎたあたり、斜面に茶畑でしょうかミカンでしょうか、さすがに狭い土地を有効活用していて印象的でした。

Photo_5 大崎鼻への標識。

Photo_6 大崎鼻から小槌島を望む。

Photo_7 津田石清水神社。

Photo_8 神社から有名な津田の松原を抜けて海岸に出ます。

Photo_9 神馬。

Photo_11 津田の松原。

Photo_12 海岸に祭壇がありました。何かの神事を行うのでしょう。

Photo_13 廃屋。お水荘・ヘルスピアとあります。

Photo_14 同じく廃屋。夜ここに一人でいたら怖い。

2011年8月18日 (木)

日韓条約

韓国・ソウル太平洋プレスセンターで「日韓協定無効化のための国民行動」準備委員会が発足したとのニュースが報じられた。
この準備委員会は1965年に結ばれた「日韓基本条約」とそれに伴う協定は無効であると主張するものだそうだ。
準備委員会は、日本の過去の歴史問題の精算と法的賠償を要求してきた市民団体などで構成されており、発足式には各界の著名人など109人が参加した。
韓国メディアは竹島問題などで日韓の緊張が高まっている状況の中で、日韓基本条約を無効にしようという運動が始まったと伝えている。
委員会の声明では「朴政権が対日屈辱外交の末に締結した日韓基本条約と協定は、日本の厚顔無恥な歴史歪曲を黙認し、幇助した結果であり、軍事独裁の侮辱的遺産の日韓基本条約を無効にするのは当然」と強調。
当委員会の特任長官・李氏は「当時の独裁政権下では民主化が急がれたが、現在は国力に見合うように日韓関係を整理しなければならない」と述べている。
この委員会の行動が韓国でどれほどの力を持つことになるのか報道では分からないが、委員会の意見に賛同する韓国民は日本人が思うよりもはるかに多いだろうとおもう。大多数の日本人は約半世紀も前に結ばれた条約を今更無効、と騒ぎ立てることに戸惑いを覚え、異常なことだと怒りを覚える人もいることだろう。日本では歴史的な経緯やそのときの歴史的状況について承知していない人がほとんどだとおもう。これが歴史認識の違いと云うことだ。

この報道を見て私なりに考えてみた。基礎になる知識がほとんどないままで考えているので、明らかな事実誤認があればご叱正を賜りたいが、見解の相違の場合はご寛恕いただきたい。
1945年8月、第二次世界大戦終了後、日本の植民地であった朝鮮半島はソ連とアメリカによって北と南に分断統治された。アメリカとソ連の間で統一のための交渉が持たれたが、東西冷戦激化のため交渉が決裂し、1948年5月、アメリカ主導のもと南朝鮮の単独総選挙が強行され、李承晩を大統領とする大韓民国が成立した。これに対抗して1948年9月朝鮮民主主義人民共和国が成立した。北朝鮮は資源も豊富であり、日本の残した工場や大型水力発電所がそのまま残されていたので、建国当時は韓国よりはるかに豊かであった。当然軍備力も韓国を明らかに上回っていた。
1950年6月、北朝鮮が境界ラインの38度線を越えて侵攻し朝鮮戦争が始まった(当時、朝鮮戦争を仕掛けたのは北か南か、論争があった。お互いに相手が仕掛けた、と言い張ったからだ。しかし、現在は北が侵入したことが史実として定まっている。これはソ連解体後、ソ連の当時の外交文書が公開され、金日成がスターリンに戦争開始の了解を取り付けた文書が残されており、閲覧できるからである。戦争中の戦況も克明に報告書として残されている。当然現在のロシアは韓国が北進したとの北朝鮮の主張を公式に否定している。未だに韓国側から仕掛けたと主張するのは北朝鮮か、その手先の人だけである)。軍事力に圧倒的に優っていた上、準備をした上での侵攻だったので北朝鮮は瞬く間にほぼ朝鮮半島全域を制圧した。アメリカは即座に国連に提訴、国連決議に基づきアメリカを中心に日本に駐留していた各国軍は韓国への侵攻を開始した。
当初はソ連の最新装備を持った北朝鮮に苦戦したが、北朝鮮の補給線を抑えることで反攻に転じ、ソウルを奪還するに至る。
韓国軍は北朝鮮軍を追ってついには38度線を越えて侵攻、これを機に一気に北朝鮮を倒して南北統一を図ろうとした。意外な展開にソ連からの補給は停滞、平壌も陥落して北朝鮮は風前の灯となったが、ここで金日成は毛沢東に泣きついた。毛沢東は国民党軍との戦いにようやく勝利を収めて中国を建国したところだったが、一部の反対を押し切り、なけなしの中国軍を北朝鮮に投入し、平壌を奪回、さらにソウルも再度陥落させた。しかし人命を度外視した人海戦術で戦死者が膨大な数になり、さらなる侵攻は停滞、戦局は膠着状態となった。
1951年6月、ソ連が休戦協定を提案、交渉が開始され、1952年に実質的な休戦状態に入る。1953年にスターリンが死去したことで情勢が替わり、ついに休戦協定が結ばれた。
現在もその状態が継続しており、両国は休戦しているだけで名目上は戦争は終わっていない。
朝鮮戦争での死傷者は推計で、アメリカ軍14万、韓国軍20万人、国連軍全体では36万人。北側は死者だけで中国人民志願軍約40万人、人民解放軍約50万人、北朝鮮軍は20~30万人。さらに市民の死者は南北合わせて300~400万人と云われる。

李承晩大統領は1952年、休戦状態になったのを機に、日本に対して李承晩ラインを通告、竹島と対馬の領有を一方的に宣言した。これが韓国にとっての竹島に関する事実である。韓国と日本の関係はこのためぎくしゃくしたまま改善されなかった。
韓国・李承晩大統領は戦勝国として日本と交渉しようとしたが、日本は韓国と戦端を開いたことはないので当然植民地・韓国に対する補償の立場であった。韓国国民が金日成に対して感じているある後ろめたさは、金日成が対日パルチザンとして日本軍と戦ったという伝説にたいしてなのだ。だがこの伝説はソ連が金日成を傀儡政権の頭に据えるために作り出したものなのだ。確かに金日成という将軍がいて対日戦線で良く勝利したことは日本軍も認めている。この金日成伝説を利用したのだ。だが本物は年齢が全く違い、もっと高齢であったといわれている。だから金日成が実際に登場したとき、北朝鮮の人々はその若さに違和感を覚えた。だから金日成という名前も本名かどうか怪しい。韓国国民が引け目を感じる必要は全くない。
李承晩大統領は1960年、大統領選挙の不正に対する学生を中心にした大抗議デモで失脚し、亡命した。これを機に南北統一の要望が高まったが、1961年、朴正煕が軍事クーデターを起こし、反共を掲げて大統領に就任する。朴大統領は朝鮮戦争を契機に急激に回復している日本に接近、1965年ついに日韓基本条約が締結された。
条約骨子
1.日韓併合(1910年)以前に両国が結んだ条約は無効とする。
2.日本は朝鮮にある唯一の合法政府であることを承認する。
付随協約
1.財産および請求権に関する協定
  日本側は当初申告に基づく個別補償を提案したが、韓国政府は個人への補償は韓国政府が行うので、日本は韓国政府へ一括して支払うよう要求。最終妥結額は無償3億ドル、有償2億ドル、民間借款3億ドルの供与と融資と決まった。(1ドル=360円 当時の韓国の国家予算3.5億ドル)
2.日本に居住する韓国民の法的地位と待遇に関する協定。
3.漁業協定。
その他。
この条約については交渉経過があまり公開されず、密約があるのではないかとして日韓双方の国民に反対するものが多かった。
実際日本から韓国への補償は韓国国民にはほとんど配分されることはなかった(約5~6%が日本軍に招集された軍人に支払われた)。また、民間借款についてもかなりの額が日韓の代議士に環流されたと云われる。つまり韓国国民にとっては日本は一切戦争についての賠償を行っていない、と見えるのだ。
2005年、韓国側の当時の条約と協約の議事録が公開された。この議事録には「日本と韓国の間の個人賠償請求については完全に最終的に解決した」、「1945年8月15日以前に生じたいかなる請求権も主張できないものとする」と明記されており、韓国民に衝撃を与えた。
韓国政府は同時に「政府や旧日本軍が関与した反人道的不法行為は、協定では解決されているとは見られず、日本の法的責任が残っている」との声明を発表した。
以上の歴史的背景と経緯から、韓国国民の立場に立てば、この基本条約と関連協約について見直しを求める気持ちは理解できないことはない。しかし条約は条約であり、改定するのであれば相手と交渉して妥協点を見つけるしかない。そもそも条約も法律も成立してからのことを規定できるが、それ以前を縛ることは出来ないのが建前だ。
そうでないと条約を結ぶ意味がない。もしあえてその遡及性を正当化するのであれば、一段次元の高いレベルの論理の導入が必要だが、まだ人類はそういう論理を発明できていない。

一部韓国国民のヒステリックな言動をマスコミが流すたびに不快感を感ずるが、だから韓国が嫌い、という切り捨て方ではなく、その気持ちを忖度しながら、では何が出来るかを考えてみようと思う。
いささか詳しく経緯を確認しながら書いているうちに尻切れトンボになってしまった。韓国はここまで国力をつけ、今では北朝鮮の10倍近い経済力の国になったのに、今騒いでいる韓国のひとたちが、他の国の人達の共感を得られず、結果的に韓国自身に不利益をもたらすような気がするのは残念である。

映画「父と暮らせば」BSにて

2004年製作。監督・黒木和雄、出演・宮沢りえ、原田芳雄、浅野忠信。元々井上ひさしの舞台劇を映画化したもの。舞台は終戦から3年後の昭和23年の広島。ほとんどが娘である宮沢りえと父親である原田芳雄の会話のシーンである。その台詞がすばらしい。
娘の幸せを願う父親の思いと、自分だけが幸せになることを拒否する娘のやりとりから、原爆のもたらした悲劇が強烈に伝わってくる。
なぜ娘がかくも頑なに幸せを拒むのかが明らかになっていくにつれて見ている方の感情が高まり、ラストに向けて気持ちの堰が切れる。
宮沢りえ、原田芳雄がすばらしい。感動した。

2011年8月17日 (水)

中国ウオッチ・ステルスヘリ情報

パキスタンに潜伏しているオサマ・ビンラディンをアメリカの特殊部隊が急襲して殺害したが、その際に使用したステルスヘリが故障して墜落し、現場に残された。その残骸を巡って憶測を呼んだことは報告した。
インドと敵対するパキスタンは「敵の敵は味方」と云うことで急速に中国と接近しているが、その残骸を中国に渡すのではないかと懸念されているのだ。ところが中国はその残骸からすでにかなりの情報を入手しているらしい。特にレーダー波を吸収する外板はもっとも重要なステルス性能のポイントで、一部が持ち去られたようだという。
アメリカは中国が調査することをパキスタン政府が許可したと見ている。
中国はパキスタンにインフラなどの面でかなりの援助を行っており、原子力発電や原子爆弾についての技術供与も行っていると見られる。
今回のことでパキスタンとアメリカの関係に緊張が高まっている。
まことに中国の覇権主義はとどまるところを知らない。ソビエトの代わりに中国がその役割に着いた格好だが、アメリカに昔日の力がなくなりつつあるだけに心配なことだ。

中国ウオッチ・ツバメの巣

中華料理の高級食材で有名なツバメの巣でも、特に高価な「血燕」と云われる紅い燕の巣に、実は発がん物質の亜硝酸塩を含むものが数多くあることが明らかになった。これで紅い色を出していたようだ。
食材のツバメの巣は、ウミツバメが海藻を材料に唾で固めたもので本来は白い。それを漁師などが奪うので何度も作り直すうちに唾に血が混じったものが「血燕」であり、希少品である。
この疑惑に対して輸出元のマレーシア政府代表が中国杭州のホテルで会見を行い、含まれている亜硝酸塩は基準値以下であり、洗えば簡単にとれるので食べても安心である、との公式見解を発表した。
ところがこのマレーシア政府代表を調べたところ、マレーシアには存在しない肩書きの人物で、全くの偽物であった。事件をもみ消すために業者がでっち上げたものだったのだ。
抜き取り調査によると問題の亜硝酸塩の含有量は基準をはるかに超えており、水で洗ってもかなり残留することが分かった。
市場の食材店などを覗くとこのツバメの巣が無造作に積み上げられているが、確かに値段は高い。
だから食べる機会も今のところなかった。本物を知らないから偽物を食べさせられても多分分からないだろう。

中国ウオッチ・「はい」を強要

江西省ではこのたび「一般大衆の暮らしの安全感」についての調査を行ったが、省内のある村で、行政の幹部たちが住民に対し「安全を感じる」と回答するように脅しをかけて強要したことが伝えられた。
「云うことを聞かないと処罰してやる」といって決められた回答をするよう迫ったらしい。
村当局は「調査に対する意識を向上する目的で、事前に通知を行った。絶対的多数の住民の理解と賛同を得ることが出来た」と語っている。
安全感の調査のようなものでさえこうなのだから、他は推して知るべしである。中国の調査は今までずっとこんなものだったことがよく分かる。

中国ウオッチ・鉄道省報道官解任

あの名セリフ「あなたたちが信じようが信じまいが、私は信じる」で有名な鉄道省報道官・王勇平氏が解任された。
事故後の記者会見で「中国の技術は先進的」など数々のコメントをすればするほど批判を浴びたので責任をとらされたようだ。日本なら流行語大賞間違いなしだったのに惜しいことだ。

中国ウオッチ・公害対策に虫を生食

雲南省陸良県にある工場からクロムなどの重金属が大量に不法投棄され、周辺地域で深刻な汚染が発生していることが明らかになった。
同県の興隆村ではがん患者が異常に高い率で発生しており、「死亡村」などと呼ばれている。
その興隆村では「臭虫」といわれる昆虫を生食する民間療法が広まっている。がんの症状が緩和されるのだという。肺がんにかかっているある患者はこの療法を聞いて以来一日50匹程度を食べているという。
がんもつらいけれどそんな虫を生で食べるのもかなりつらい。

中国ウオッチ・30分で離陸は無理

中国民航局が「旅客便は客の搭乗を済ませてドアを閉めたら30分以内に離陸せよ」との通達を出したことに対し、各航空会社は「無理」との考えを示した。
中国の空の便の乱れの理由は二つある。ひとつは小型飛行機やヘリコプターの無届け飛行。大金持ちが小型飛行機などを購入することには規制がない。しかし中国では個人飛行は認められていない。認められていないから勝手に飛ぶ(これもすごいことだ)。認められていないものは届けもないが、管制のレーダーには感知される。未確認飛行物体として扱われ、空域の飛行が停止されて混乱するのだ。
もう一つは軍が突然訓練などのために侵入禁止空域を通告することによる飛行停止である。
このような事態をたびたび経験している航空会社が、時間通りに飛ばすことを指示されても「無理」と答えるのは確かに当然である。

2011年8月16日 (火)

雨の烏鎮②

雨の烏鎮を歩く。広場の舞台で歌劇をやっていた。歌劇と云っても中国の民謡風の歌をおばさんとおじさんが掛け合いで謡うだけだけれど。おばさんはおばさんの格好をしているけれど男か女か不明。おじさんはほとんどたったままなので頼りなさそうに見える。それでも雨の中、傘を差して眺めている人が結構いる。村内をもう一回りして最後に影絵の人形芝居を見に行く。人形は紙ではなく、皮で作られているそうで、ただのシルエットではなく、色彩がある。西遊記が演目だった。これで杭州・烏鎮の旅はおしまい。

Photo_12 おばさん役の人が何か訴えている。

Photo_13 おじさんはこうやって立っているだけ。右側のひとたちがバックの楽団。

Photo_14 舞台はこのように二階になっている。前の傘が観客。

Photo_15 散策中に見かけた子猫。雨にうたれて哀れ。

Photo_16 これはくしけずるという字で、すべて櫛で出来ている。櫛屋さんです。

Photo_17 また観光客がたくさんやってきた。すれ違うのも大変。左側は観光船。

Photo_18 昼食の食堂の外側。アーケードになって雨には濡れないけれどくらい。

Photo_19 広場のぐるりが回廊になっていて休憩できる。

Photo_20 革製の影絵。左が孫悟空で、右が沙悟浄だった、 とおもう。

Photo_22

諸田玲子著「昔日より」(講談社文庫)

著者は好きな女流時代小説作家の一人。「山流し、さればこそ」を読んで好きになった。この「昔日より」は短編集で、それぞれが独立した話だが、江戸時代の初めから最後までを物語でつないでいく。
現代ではなかなか「生きる」と云うことをリアリティを持って実感しにくい。時代小説は、現代よりずっと制約された人生を生きざるを得ない人々を設定することで「生きる」ことの実感をあらためて知ることが出来る構造になっている。実は現実の人生も制約だらけなのだが、人は普段無意識に避けてきた見えない壁にぶつからざるを得ないとき、「生きる」ことの実感をはじめて感じる。この短編集も主人公が自分のよってたっている場所をあらためて見直したとき、それをどう自分の人生として受け止めたかということに共感を感じるようになっている。
解説を森村誠一が書いている。作家らしい鋭いポイントの紹介がされている。ただし読み終わってから見た方が良い。本編を読み終わってから読んだ方が良い解説というのは私はあまり好きではない。
初めて出会う作家について、購入の判断を、解説を参考にすることがあるからだ。そういうひとも多いのではないだろうか。解説で物語のポイントを知りすぎるのも味消しと考える。
だからこのブログでの本の紹介も、極力あらすじなどは詳しく書かない方がよいとおもうものは控えるようにしているつもりだ。ただ、是非読んでほしいとおもうものについて、興味を引くためにある程度ストーリーをあかす場合もあるからあまり一貫していないか。
ところで時代小説を読んでいると人々が我慢強かったことに改めて感心する。言いたいことを言わず、相手が何を感じているのかを忖度し、気配りを怠らないことを当然と考える生き方を見ると、反省させられる。
みながそのように努力するともっと世の中はやさしくなれるのではないかと夢見てしまう。まず自分から努力すべし、か。無理か。

雨の烏鎮①

烏鎮の観光村に宿泊し、夜景を見た翌朝は雨だった。雨の中、百年くらい前の家具や葬祭具、そして小さな酒造り工場、藍染め工場などを見学した。中国人の団体にはマイクを使って大声でがなり立てるガイドがいて喧しい。中国の団体はガイドの云うことを聞かずに仲間内で話すので、ガイドは対抗上大声になるのだそうだ。

Photo ガイドの駱さん。何回も云うけど美人です。持ち物のセンスも良い。この人はわめきません。

Photo_2 これから料理が始まります。

Photo_3 前にも紹介しましたが、これが中国の井戸です。直径は50センチくらいしかありません。これでは井戸に身を投げるわけにはいきません。でも清朝の末期、西太后の命で珍妃は井戸に投げ込まれて殺されたと云われています。故宮に有名な珍妃の井戸がありますが、大きさはこれくらいの小さなものです。よほど細身だったのでしょう。

Photo_4 中国の結納セットらしいです。

Photo_5 小雨が降り続いています。

Photo_6 酒の工場入り口。左手奥です。この旗のようなのが酒屋の目印だそうです。

Photo_7 古い酒の甕。ねかせてあるのでしょうか。

Photo_8 新しい甕。ふたと甕の間に見えるのは紙ではなくて蓮の葉っぱです。香り付けをします。中身は蒸留酒です。

Photo_10 蒸留釜です。ここで一杯だけ試飲させてもらいました。とろりとおいしい白酒でした。

中国ウオッチ・ドアを閉めたら30分以内に離陸せよ

中国政府・民用航空局の副局長が「航空管制部門は2時間以上遅れが出ている航空機は優先して離陸させなければならない、航空機はドアを閉めたら30分以内に離陸させなけなければならない」と述べ、各地区の航空管制部門に指示を文書で通達した。
中国では航空機に遅れが出た場合、遅れた時間に応じて旅客に賠償金を支払うことになっており、食事なども提供することになっている(!)。しかし、いったん搭乗してしまえば離陸が遅れても「遅れの時間」にくわえられない。そこで航空会社は早めに搭乗させてしまうことが多いという。この副局長は、航空会社と管制部門は気象状況や運行状況を良く把握して、乗客を搭乗させてからの出発遅延を極力減らすべきであると述べている。
大変もっともなことである。ところで中国で、再三飛行機の遅れでひどい目に遭っているが、一度として遅延の賠償などを受けたことはないし、食事の提供も受けたことがない。これは中国の乗客だけに対して適用される条項なのだろうか。もちろん要求しようにも言葉が通じないのであきらめている。中国では飛行機は遅れるのがあたりまえと覚悟を決めて、スケジュールもかなりゆとりを持っておくことは常識と思っていた方が良い。

2011年8月12日 (金)

豊田有恒著「韓国が危ない」(PHP新書)

竹島問題で韓国民が一方的にエキサイトしているように見える。その理由を考えるヒントを得るために、少し前に買ってあったのに読みそびれていたこの本を読んでみた。出版されたのが2005年末、書かれたのはその少し前、盧武鉉大統領の時代だ。金大中大統領の太陽政策を引き継ぎ、さらに北朝鮮寄りに、思い切り左傾化する政策をとった大統領だった。
歴代の韓国大統領は、就任当初は日本と親和的な姿勢をとるが、任期後半になって支持率が低下すると必ず反日的になる。この繰り返しだった。ところが盧武鉉大統領は就任当初から、公然と反日の姿勢を明らかにして、アメリカに行っても中国に行っても反日的言動を行っていた。
中国が江沢民主席のもとで長期間にわたって子どもに反日教育を徹底したために、年長者よりも若者の方が反日的な国になったように、金大中から盧武鉉の時代に韓国の反日がエスカレートすることになった。
盧武鉉大統領時代には北朝鮮は一時的に息をつくことが出来た。人道支援の名のもとにかなりの物資を獲得することが出来たのだ。ところが支援物資がさらに転売されて外貨に変換され、軍事費に回されたことが今では明らかになっている。
当時は国の中枢やマスコミにまで北朝鮮の息のかかった人物が多数いることは公然たる秘密だった。
この本は韓国を愛するがゆえにその時代の韓国を憂えて書かれた本である。
その後韓国民も事態が見えてきたため、盧武鉉は続かなかった。
日本と韓国の間が再び親和的になったのは承知の通りであるが、ここであえて竹島問題で異常とも言える反日行動をとる人達は、本人たちは純粋な気持ちからの行動だろうが、実は知らずに誰かに利用されていると思うがどうだろうか。

中国ウオッチ・故宮スキャンダル

北京・故宮の国家一級文化財の陶器を破損させたとネット告発があったが、当初故宮博物院はそれを否認していた。しかし隠しきれなくなり、傷などの検査をする装置での検査中に謝って破損したことを認めたことは先日伝えたところだが、それ以外にも今年に入って少なくとも4点の破損があり、遺棄されたとネットで告発されている。これについていまのところ故宮側から管理部門に何の報告もないという。
また、故宮のガイドと警備員が結託し、正規のチケットを買わずに観光客を故宮内に入場させ、観光客から入場料を集めて山分けしていたという。さらにこの事情を知った者に口止め料として10万元(約120万円)を支払っていたという。
故宮側は4点の文物破壊隠蔽破棄と口止め料スキャンダルについて、「事実ではない」と否定している。
故宮では5月に展示品盗難事件が発生しているが、これを機に故宮内の建物を会員制の高級サロンに使用したり、収蔵品を違法にオークションで転売していたというスキャンダルが明るみに出ており、中国国内で批判が高まっている。
故宮に秘蔵されている貴重な文化財は一部特に優良な物が国民党軍により台湾故宮に持ち去られたが、全体としてはまだ膨大な量がある。実際に何がどれだけあるのか目録も出来ていない有様で、保存状態も懸念されている。それをいいことにいままでやりたい放題のことがされていたのではないかと心配である。これは中国の病理の表れと言えるかもしれない。
文化大革命以来、歴史的に貴重な文物を毀損することが正義であるような風潮が蔓延した。共産主義の進歩史観により、過去を否定することが正義であるという教育が行われてきた。しかし現在は過去の延長の上にある。過去を否定することは自分のよって立つ足下を否定することであり、精神の荒廃につながる。翻ってわが日本を見ても日教組やマスコミのスタンスである暗黒史観が現代の退廃の世相の遠因につながっていると見るのは考えすぎだろうか。

2011年8月10日 (水)

内田樹著「『おじさん』的思考」(晶文社)

日本の国はこつこつ働き、家庭を大事にし、正義を信じる「正しいおじさん」たちが支えてきた。今、そのおじさんたちを否定し、嘲弄する言説が世の中に蔓延しているとき、あえてそのおじさんを擁護するべく内田樹先生が立ち上がった。
「正しいおじさんの正義」は正しい。「正しいおじさん」こそ大人である。「正しいおじさんの常識」から現在の世相の問題点を見直し、危機的状況に対する考え方を提示する。
「大人」とは何か、「大人になること」について漱石の「虞美人草」や「こころ」などの文章から、大人になり得る人と大人になり得ない人を峻別する論理を展開する。
もちろん大人とはお金や物や情報をたくさん持っている人のことでは決してない。先生によれば自分以外の人や物に対するたたずまいのことだという。その意味は・・・この本を読んでほしい。
私は大人だろうか?・・・あなたは大人か?

中国ウオッチ・産み分け

一人っ子政策を継続中の中国では、一人だけなら男の子がほしいという夫婦が多く、あらゆる産み分け方法が試みられている。極端な場合には胎児の性別を事前に調べ、女児の場合には堕胎するケースもあると云われる。
中国政府は男女比率の不均衡が続いていることを重視、不法な産み分けの取り締まりを強化する、と発表した。
しかしどういう取り締まりをすると云うのだろう。
せいぜい病院の看護婦の内部告発を何件か取り上げて見せしめを行うのがせいぜいではないか。昔みたいに政府が脅かしたらみんながしたがうようなことはなくなっているから効果はないのではないか。
ちなみに1982年の調査では女100人に対し、男は108.5人だったが、2010年は118.08人だったという。
これは確かに問題だ。彼らが適齢期に達する20~30年後の中国は世界が経験したことのない、かなりいびつな世界になる危険がある。
フェミニストは女性差別だと云うだろう。
だが中国の女性は強い。とても強い。田嶋陽子女史のような人が多い。あまり強いので女性が忌避されているのかもしれない。

烏鎮の夜景②

烏鎮の夜景のつづきです。

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2011年8月 9日 (火)

烏鎮の夜景①

烏鎮の夜景です。1/2~1/8秒のスローシャッターなのでぶれているものが多いですが、申し訳ありません。キャプションはなしです。

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中国ウオッチ・ミキサー車挟まる

北京でコンクリートミキサー車が道路と陸橋の間に挟まれて動きがとれなくなった。その道路は自転車専用道路だった。ミキサー車は、運転席はかろうじてくぐり抜けたもののミキサー部分が引っかかったが、それをムリに通り抜けようと10mあまりも強引に引きずったため行くも戻るも出来なくなった。ミキサー部分は強く挟まれてつぶれていたという。
通常の立体交差は自動車の車高を考えて路面が低くなっているが自転車専用道路はそうなっていない。
そういえば以前路線バスが同じような強引なことをして屋根がはぎ取られたという記事があった。

中国ウオッチ・大量虐殺

大量虐殺と云っても人間ではなく、ウサギの話。浙江省のある村で、食用に飼育されていた1000匹のウサギが虐殺された。犯人はなぜか飼育舎に入り込んだ3匹の犬。出荷直前の1500匹のうち1000匹がかみ殺されていた。不思議なことに飼育舎の持ち主が村全員に確認したが、犬の持ち主はいなかった。
中国では野良犬を見ないといわれる。持ち主がいなければ食われてしまうからだそうだが、そうするとこの犬たちはどこから来たのだろう。
人間だけが無用の殺戮を行う、とよく言われる。犬でも無用の殺戮を行うのだ。それとも犬も長い間人間と暮らしてきたことで人化してしまったのだろうか。

中国ウオッチ・排泄柱

上海の地下鉄に「排泄柱」が出現した。「排泄柱」とは何だろう、と思ったらホームの柱にクッションを巻き付けたもので、電車を待つ間のストレス発散にこの柱を殴ったり蹴ったりしてください、というものだった。誰が考案したのだろうか。
中国人が気が短いのは確かにそのとおりだが、上海の地下鉄がそれほど遅れているとは聞いていないし、本数も結構あるからそんなに待たされることはない。
その記事によると、乗客数人に聞いたところ「人前でそんなみっともないことは出来ない」との答えばかりだったという。
ただ記者がふと気がつくと、小さな女の子が盛んにその「排泄柱」を殴ったり蹴ったりしていたという。子どもの方がストレスがたまっているのか。

中国ウオッチ・宇宙ステーション

中国の宇宙ステーションの打ち上げが8月中に行われることが明らかとなった。名前を「天宮1号」といい、これを利用して中国は宇宙船のドッキング技術を確立し、有人宇宙飛行に役立てるとのこと。
「天宮1号」の重さは約8トン、設計上の寿命は2年間。
アメリカはサターン型という超大型のロケットで一気に月まで行ったが、中国は何回かに分けて必要な宇宙船などを地球の周回軌道に乗せ、ドッキングさせて月に送り込むと見られる。
これだけオープンになると失敗しても隠蔽しにくくなるけれど大丈夫だろうか。よほど自信があるのだろう。

2011年8月 8日 (月)

烏鎮・夕景から夜景

お待たせしましたが、江南・水郷の村、烏鎮の夕景から夜景の風景です。

Photo 良いでしょう!

Photo_2日が暮れてきました。

Photo_3 下の方からのライトアップは結構良いです。

Photo_4 ついに夜景です。

Photo_5 宿泊したホテルです。ここで一息入れてさあ本格的夜景の撮影に出よう。

中国ウオッチ・脅迫

中国・南京市のある大学で、成績に不満を持った学生が女性教師に脅迫メールを送って警察沙汰になった。数回にわたり「成績を加点して優秀ランクに上げないと彼女の家族や息子に危害を加える」という内容のメールを送ったという。
匿名のメールだったがもちろんすぐ突き止められた。
だって誰だか分からなければ加点できないではないか。
その後学生からは謝罪のメールがあり「家族に危害は加えない」と明記されていたそうだ。
本人は「自分は本当に危害を加えるつもりなどなく、その準備もしていなかった。彼女をからかってやろうとしただけだ」と釈明している。
この学生は元々優秀で学生会の役員もしていたことがあるが、頻繁に講義をさぼっており、低い点数をつけられた。それを不服としたものだという。
点数に対する不満はあるだろうが、脅迫のメールを送るような学生は社会人として失格であり、即刻退学処分にすべきだと思うが、どうも記事によれば、新学期に謝罪することで不問に付すようだ。ありえない。

竹島問題

自民党の議員三人が鬱陵島を訪問しようとしたことが発端で竹島問題がかまびすしい。竹島は日本の領土であることは歴史的に明白であり、国際的な司法の場に持ち出せば日本領であるとの裁定が出る可能性が高いが、どういうわけか放置されてきた。
だが今回の韓国の過剰反応はどう考えても異常に見える。
だって歴史的事実はどうあれ、すでに韓国による実効支配がなされており、建物はどんどん建ち、観光客は押しかけ、名目上であれ、人も住んでいることになっている。そして日本は別に大挙して漁船で押しかけて相手の船に体当たりすることもなく、竹島を取り戻すための何らの実質的行動に出ているわけではない。
それなのに反日を絶叫し、涙を流し、日章旗を焼く、というのは何なのだろう。多分北朝鮮との妥協を行うための目くらましだろう、などと考えすぎの私などはつい勘ぐってしまう。それとも韓国の経済状態は実は深刻な状態なのだろうか。反日が盛り上がるときはたいていそうだったような気が・・・

映画「シャッターアイランド」WOWWOWにて

2010年アメリカ映画。監督マーティン・スコセッシ、主演レオナルド・ディカプリオ。孤島の、重罪犯を収容する精神病院が舞台である。失踪者が出た、ということで、保安官である主人公が島に赴く。実は彼にはもう一つ目的があった。彼の妻は火事で死んでいるのだが、その火事は放火だった。その犯人がこの島にいるとの情報が有り、確認する機会をうかがっていたところだったのだ。時代は戦後すぐである。戦争末期、従軍先で目の当たりにしたアウシュビッツの惨状と、死んだ妻とが彼の回想シーンに交互にあらわれ、彼の精神そのものが不安定になっていく。その二つが彼のトラウマになっているのだ。
失踪は不可解なものであった。しかも病院関係者は口裏を合わせているようで調査は進展しない。折しも島は嵐に襲われる。
嵐の中で、隠されていた島の秘密が断片的に姿を見せる。
ついに彼は積極的な行動に出る。そこで明らかにされるのは驚愕の事実であった。まさか、とおもう。
ディカプリオはあまり好きな俳優ではなかったのだが、良い映画にたくさん出ているので出演映画を見ることが多い。この作品で結構良い俳優になったと思った。「ブラッドダイアモンド」も「インセプション」も良かったしね。

2011年8月 7日 (日)

三浦朱門著「老年の品格」(海亀社)

著者も早85歳となった。老年の功か、文章はひょうひょうとしている。老人が読んでもいいようにだろう、字も大きい。だから270頁があっという間に読み終わる。友人の村松剛、安岡章太郎、遠藤周作等々、また夫人の曾野綾子などとの逸話も楽しい。軽妙であるのだから内容がややうすいのはやむを得まい。またややくどいところもないわけではないが、これも老年の品格なのだろう。

中国ウオッチ・一人っ子政策に排卵誘発剤

お上に政策があれば庶民には対策がある。
アメリカのABCTVのウェブサイトが「中国の女性は薬を使って双子を妊娠している」と伝えた。中国南方都市で排卵誘発剤を使用して多胎妊娠をする女性がふえている、というのだ。
一人っ子政策と云っても、まさか双子や三つ子をひとりだけ残して処分せよとまでは云われないことを見越しているというのだ。
これに関連して中国メディアは、広州のある病院
で「多子丸」と呼ばれる内服薬を20~30%の妊婦が服用して多胎出産していたと伝えた。
自然妊娠での多胎率は1.1%、指摘された広州の病院での多胎率1.5%とのことで、確かにやや高いが、アメリカの多胎率が3.25%であることと較べればそれほどでもない。アメリカ人の不妊治療薬の摂取率が異常に多いと云うことだ。そして「多子丸」があまり効果が高くないということでもある。

中国ウオッチ・中国脅威論

2011年度防衛白書が閣議で了承を受けた。白書では日本周辺の状況に鑑み、「中国の軍備増強などの脅威」に対応して防衛力の整備、特に南西諸島の防衛強化をうたっている。
白書では「中国の国防費は透明性を欠いており、国防費の拡大ペースが速い、用途が不明なものが多い、そしてそれが周辺諸国へ、ひいては国際社会への懸念となっている」ことを指摘している。
中国メディアは、これに対し、朝日新聞が「白書は中国を強く意識し、中国の軍事力整備を激しく非難する言葉が随所に見られる」と書いていると伝えた。白書が語っていることは現在の極東アジア情勢を軍事的に見れば全くまともなことを云っているだけであると思うのだが、まことに朝日新聞は中国の新聞であるかのようであり、中国は日本の世論を見るとき、朝日新聞を参考にしていることもよく分かる。これではお互いに誤解が生ずるのもムリはない。
中国側は白書に対して「中国の国防建設に対する無責任な論評」と強く抗議している。「中国は一貫して平和発展の道を歩んでおり、隣国との良好な関係を保っている、対話に努め、アジアの調和、世界の調和の建設に尽力している」そうだ。

2011年8月 6日 (土)

池田清彦・養老孟司著「ほんとうの復興」(新潮社)

今回の大震災で明らかになった現代日本の病理を、虫好きの二人が自然のあるべき姿を原点に語り合う。
原発がなぜこのような問題を起こすような存在になってしまったのか、原理主義的な賛否論争に苦言を呈する。また単純に考えて電気系統が海水をかぶるぐらいで再起不能になるような作りであったことを嗤う。耐水性の設備にすることが何の苦もなくできたことは明らかだからだ。
世界は平等化しつつある。中国人が豊かになり、そしてアジアが、アフリカが豊かになれば先進国が今までのようにエネルギーを使い放題の生活が続けられるわけがない。そうするとこの地球の資源で70億の人間を欧米や日本のように豊かな暮らしをしてもらうに足りるかどうか、かなり危うい。
原子力に替わるエネルギーとして一つ一つについて簡単に検証していく。理念だけで風力発電や太陽光発電を提唱する向きもあるが、現実的ではないと一蹴する。小規模水力発電や日本近海に巨大な埋蔵量があることが分かっているメタンハイドレードの利用を進めるべきだと提唱している。
繰り返すが、マスコミが世間をリードする言説が原理主義的であることが、結果的に官僚の事なかれ主義的対応を生んできたことに気がつかないで、政治家や官僚を非難するだけでは何も解決しない。ヒステリックな教条主義的な反応こそ現状の問題解決に対して最大の弊害なのである。
ものの考え方の理性的な覚醒こそが復興の原点であろう。

中国ウオッチ・台湾は中国領か

中国は中国共産党が支配している国である(これは中国の憲法に明記されている)。台湾は中国共産党の支配下にはない。
台湾のマスコミが「台湾は中国の領土である」と明記した日本の教科書が文科省の検定を通過して2012年から教材として使われることになったとして、「日本の教育関係者が台湾を中国領にしようとしている」、と伝えた。
将来的に中国の体制が変わるなどした上で台湾国民が自ら選んで中国と一緒になるならいざ知らず、現在は別の国である。

中国ウオッチ・席取りで乱闘

先月末、北京の地下鉄の車両内で乗客どうしの乱闘があったことが伝えられていた。車両乗客がそれを動画にしてネットで公開したため、一部始終が明らかになっている。
理由が分からないので単なるけんかと思っていたら、原因は座席の奪い合いだったことが分かった。
男女数人がつかみ合いとなり、中には座席に仁王立ちになって上から手を出している女性が写っていたそうだ。
乗客は、地下鉄が混んでいて座れないからいけない、全員が座れるようにすべきだ、といっているという。そう言っているあなたがいるから混むのである。
それと較べれば殺人的ラッシュにひたすら耐えている日本人はあきらめが良い。実はそれだけ日本が豊かであることの証なのかもしれないし、私はその日本の方が好きである。

落合淳思著「古代中国の虚像と実像」(講談社現代新書)

著者は立命館大学文学部助教授。最新の中国古代研究の成果をもとに史記をはじめ多くの文書の誤謬を正す。
三国志と三国志演義とはかたや歴史書、かたや物語、と大きく違うもので、書かれた時代も1000年近く違う。しかし三国志演義に書かれたことが歴史的事実のように思い込んでいるひとも多い。
歴史書は特にその前の王朝までを主体に、書いた人間にとっての現代までしか記すことができない。そして現在の王朝を正当化するために直前の王朝を悪く書くのが通例である。
これを常識としていても、それをある程度意識しながら史書をひもとけば古代中国に思いをはせることが出来る・・・と思っていたらそんな程度の割り引きかたでは全く史実と違うというのだ。
この本に書かれていることはかなり正確であろう。だから中国の古代史は修正をするべきものが多分にあることは認める。
しかしこの本の通りに修正を加えるとロマンがないなあ。
文章は簡潔で、ひとつの話題も短くまとめられていて読みやすい。
ただ裏付けのある話と、論理のみで断定している部分があり、若干の違和感はあった。

2011年8月 5日 (金)

中国ウオッチ・水力発電と砂漠化

中国を源流として6カ国を流れ、6000万人の人の生活を支えているメコン川の上流に、中国が12基の水力発電所を建設中である。
メコンデルタの国であるベトナムで、このダムの生態系への影響について話し合う会議が行われた。中国が12基すべてを稼働させた場合、メコンデルタは干上がり、砂漠化する可能性が大きいとの指摘があった。これに対し、中国外交部の報道官は「メコン川の水位が下がるのは中国のせいだ、とする言い方は完全に事実と異なる」と反論した。また中国の東南アジア問題の専門家は「こうした言動は非政府組織とマスコミが勝手に騒いでいるだけである」と論評した。
中国のこのような科学的根拠のない断定的な言い方というのはいつになったら改まるのだろう。まことに恥知らずなことである。

中国ウオッチ・母乳

中国のインターネットで母乳の販売が盛んに行われているという。
粉ミルクで育てるよりも母乳で育てる方が子どもが健康に育つ、と考える母親が多い。だが母乳が出ない母親もいるのでこのような商売が成り立つようだ。価格は500mlで80元、200mlで40元が相場。「毎日消毒」「自分で搾乳」などが宣伝文句。
専門家によれば、搾って保存するまでに汚染の危険があり、すすめられない、また冷凍保存のものなら1ヶ月、冷蔵保存なら24時間以内を限度としなければならない、といっている。
中には近ければ直接飲ませにいきます、というのもあるそうだ。これなら鮮度は間違いない。
もらい乳や、乳母、と言うのは日本でも聞くけれど、インターネットで母乳を売るというのはあるのだろうか。

2011年8月 4日 (木)

映画「バイオハザードⅣ アフターライフ」WOWWOWにて

冒頭の舞台は東京・渋谷の交差点。雨の雑踏の中、傘も無しに若い女が無表情で立ち尽くしている。その表情が一変したとたん・・・。
T-ウィルスは猖獗を極めている。それをコントロールしようとするアンブレラ社とアリスの戦いは果てしなく続く。安全地帯「アルカディア」は存在するのか。
きわめて凝縮されたストーリー展開は緊張感に富んでいてシリーズ中でも特に優れている。細かい説明を登場人物がだらだら話すふざけた場面はない。こういう映画は緊張が途切れたら終わりだ。観客は現実に戻り、興味をそがれてしまう。映画はエンディングの途中でさらに続編があることを明らかにして終わる。長さもちょうど良い。おもしろかった。

中国ウオッチ・学割有り

このほど河北省の市立病院が、「夏の無痛人工中絶、学割有り」との広告を出し、話題になっている。広告では「学生の保険と健康のため」とうたっているが「父母にも云いにくいことにつけ込んだ、学生を狙った金儲け」との批判がある一方、「学生は金がないから配慮してくれたんだろう」と皮肉混じりながら肯定的な意見もあるという。
病院によれば夏はかき入れ時だそうだ。
学生からは「どうせならもっと安くしてほしい」との声があり、「優待カードを発行したらいい」というふざけたものもあった。
中国の若者もススんできたものだ。

烏鎮・運河

烏鎮の運河両岸の風景を見ていただく。江南・水郷地帯の村は船が主要な交通手段だった。それぞれの家庭や商店は運河側に小さな船着き場を持ち、移動や物流のために船を利用していた。両岸の行き来には石の橋が架けられている。橋は船の通行を妨げないよう真ん中が高くなっている。建物の屋根は瓦葺きだが、日本の大型の瓦ではなく小さな弧状のものをたくさん積み重ねたもの。この瓦屋根が長年の風雨にさらされてややゆがんだ、時代を感じさせる様子がいかにも中国らしくて好きだ。景色を眺めているうちにあたりが薄暗くなってきた。建物に灯りが入る。

Photo 橋は石造りで真ん中が高い。船が通るのを邪魔しないようになっている。

Photo_2 この辺は幅が広い。

Photo_3 船を着けるところが作られているのが分かりますか。

Photo_4 現在は船はほとんど観光用。

Photo_5 一般家庭の船着き場。丸い瓦の様子も分かります。柳で雰囲気を出しました。

Photo_6 必ず草木が置かれていて緑が豊富です。

Photo_7 角にあった料理屋。二階の宴席に灯が入りました。

Photo_8 もうすぐ夜がやってきます。つぎは夜景です。ここは大きな船着き場。観光船の乗り場です。

2011年8月 3日 (水)

古賀茂明著「官僚の責任」(PHP新書)

著者は現経済産業省官僚でありながら省益を優先する官僚の体質を批判し続け、マスコミにも積極的に出たため、退職勧奨を受けている。
公務員制度改革を執拗に訴えたため、予算審議会で当時の仙石由人官房長官から「恫喝」を受けたことでも有名。
正しいことを信念を持って主張する人にはとかく独りよがりの場合が多い。しかし古賀茂明氏は冷静である。何より問題点を提示すると同時にではどうすべきか、どう云うやり方ならよいのか、が明快に提案されているのだ。テレビでは司会者やコメンテーターのリードの元にきわめて断片的な意見しか語ることが出来ない。真剣に聴いている司会者など見たことがない。しかしこの本のようにまとまったものなら思いの丈を書くことが出来る。
日本の官僚の問題点、それは官僚だけにとどまらず、既得権益を持つものすべての問題なのだが、それが日本の国を食いつぶしつつあることが痛切に伝わってくる。民主党に期待したのに自民党よりも官僚の言いなりになっている今、選挙の前に日本人全員が読んで、日本の問題点を認識しているかどうかという点から、政治家を選ぶよう参考にすべきだろう。

中国ウオッチ・事故隠し別件

事故死を隠蔽した幼稚園の園長と職員が有罪判決を受けた。今年3月に雲南省玉渓市の幼稚園で、1歳8ヶ月の園児が食物をのどに詰まらせて窒息した。慌てて病院に駆け込んだが残念ながら助からなかった。
幼稚園ではこの事故を隠すためにその園児を近くの山に埋めたという。親には「外に出たときに、はぐれて行方不明だ」と言い訳していたようだが、病院に運んだ際の園長のオートバイに園児の血液が残っていたことから事故隠しが明らかとなった。判決では罰金18万元(約220万円)が言い渡されたという。えっ、罰金だけ?

中国ウオッチ・水増し

このところ高速鉄道関連のニュースばかりが繰り返し報道されていてあまりおもしろいネタがない。中国も事態を冷静に受け入れて、どうしたら安全を強化できるかに力を注ぐような方向に動いていくことを願うばかりだ。
あえて関連ネタで、中国鉄道部が、7月の高速鉄道乗車率(特に北京-上海間の新規開始路線)を107%と発表したことに、あちこちから批判が出ている。出だしは好調だっただろうが、温州での事故以来空席が目立っているのが明らかなのにこの数字はおかしい、というわけだ。
このことに政府はあえて説明を行った。全線に乗らなくても途中区間の乗車があればカウントされるため、見かけ上空席があっても乗車率は高くなるので数字は捏造ではないという。つまり、東京-大阪の新幹線の乗車率は東京-名古屋のひとと名古屋-大阪のひとがそれぞれ同じ座席に乗れば200%とというわけだ。乗車率というのはこれで良いのだろうか。それなら別にウソの数字ではないことになる。普通座席の充填率の総平均を乗車率としていると思うけれど、日本の場合はどうなのだろう。

2011年8月 2日 (火)

中国ウオッチ・文化財破損

取り上げなかったが、7月に北京の故宮博物館で、検査のため国家第一級の青磁器を破損したとのニュースがあった。非破壊検査機で調査をしようとして操作を誤っての破損ということだった。ひとのやることだから間違いもあるだろう、破損した人間はさぞかし責任を感じてしょげているだろうとかえって同情していたのだが、中国ツイッターが「またやった。」と伝えたことでどうも様子が違うらしいことが分かってきた。そもそも職員が検査のために運んでいる途中でぞんざいに扱ったので破損したらしいというのだ。しかもこのような破損はめずらしいことではないらしい。いつもは破損しても隠していたのだが、今回は破損したことが知られたため、もっともらしい理由をつけたが、それも破損してからかなりたっての公表だったとのこと。
当局はこのような事故は初めてのことで隠蔽などの事実は一切ないといっている。このような事故は初めてだといったとたん、本当だろうか、と思うのが普通だろう。隠している連中の常套句だ。
以前にも言及したが、故宮博物館の地下や倉庫にはまだ手つかずの文物が山のようにあり、整理も、きちんとした保存もされていないのは公知の事実である。だから故宮博物館の宝物展示などない。西太后の遺品ですらどこかの田舎の資料館程度のガラスケースに粗雑に置かれているだけだ。色あせてほこりをかぶっている。
中国の貴重品は海外に流失して運良くその国の博物館にきちんと管理されているものだけが状態がよく保存されている。残念なのはドイツと日本に持ち込まれたものだ。京都にあったものを除いて大半が空襲で失われてしまった。敦煌文書なども良好なもの、三分の二が海外に流失、必死で確保した残りを故宮博物館に納めたが、今どうなっているのか不明である。砂漠の洞窟の中に空気と遮断した状態で壁に塗り込められていたから残ったものだが、ただ故宮の地下室のようなところに積んであるだけだったらいまはどんな状態になっているだろう。
文化大革命は中国の文化を破壊する革命という一面を持っていた。今もあちこちの観光地に行くとその爪痕が残っている。文化大革命はものを破壊しただけではなく、中国の心も破壊した。中国の歴史4千年とも5千年ともいうが、中国人がそれを継承していないのであればそれを自負することは出来ない。

烏鎮散策①

烏鎮の運河沿いの観光コースに戻る。観光客が多い。大半が中国人だ。軽食を食べるような場所にもたくさん人がいる。おいしそうな良いにおいがする。

Photo_7 何を煮ているのだろう。香辛料のきいた良い香りがする。食べてみたい、といったら駱さんに夕食がもうすぐだからだめ、といわれた。

Photo_8 こちらは軽食のコーナー。マントウや揚げパン、ちまきなどを売っていた。蒸したて、揚げたてで熱々です。

Photo_9 左側の人間と較べてみてください。直径3~4mはあります。多分竹をざるのように編んだものに布を張ってあるようです。

Photo_10 壁の上の龍の飾りです。中国ではよく見ます。

Photo_11 民家に船を着ける船着き場です。階段になっています。

Photo_12 二階部分を重点に見てください。こんな風になっています。日本のうだつのようなもので壁が仕切られています。やはり防火目的だそうです。

Photo_13 昔のまま手入れがまだされていない廃屋。多分取り壊して昔風の家に生まれ変わることでしょう。

北沢秋著「奔る合戦屋」(双葉社)

前作「哄う合戦屋」から時代をさかのぼること16年、合戦屋こと巨魁で戦いの天才、石堂一徹の若き日を描く。これがそのまま「哄う合戦屋」での一徹がなぜあのような人物になったのかが語られている。彼が自分の知能と戦いの能力を信じ、それを生かしていけば世の中すべてがうまくいくと思えていた時代、そして自分にふさわしい理想の妻を得て幸せだった時代である。しかしその人並み優れた知力こそがついに彼を破滅に導いてしまう。これは前作で明らかなことなのでそう言ってもかまわないだろう。信濃という一地方の村上氏に従属する武将の話がどうしてこれほどおもしろいのだろうと思うほどおもしろい。16世紀半ばの信濃地方に覇を称えた村上氏がやがて甲斐から台頭してくる武田氏と激突する。歴史の結果は分かっているのにどうしてこんなに胸が躍るのだろう。
とにかくスケールの大きな主人公が誰でも好きになるだろう。一徹はある意味で時代を超えた知性なので、かえって現代から過去を見たかたちの我々にとって親和性が高いのかもしれない。そして我々の中に彼がいたらやはり彼は理解されない存在となってしまうのかもしれない。

夏休みに何かおもしろい本が読みたいならおすすめである。「奔る合戦屋」を読んでから「哄う合戦屋」を読むほうが良いかもしれない。

烏鎮・裏側。

烏鎮の石畳の通りは運河に沿って続いている。運河から直角に通りを外れる。狭い壁に挟まれた通りを抜けると、烏鎮の通りの裏側であり、農村風景がひろがる。そもそも現在の運河沿いの通りは100年前までの景色であり、農村風景の中で寂れ果てていたものを観光用に再現し直したものなのだ。風景はほとんど日本と変わらない。烏鎮の農村、といわなければ分からないかもしれない。高速道路や鉄道から見えている風景を初めてゆっくりとその場に立ってみた。

Photo こちらは農業用の水路。渡されている橋は頼りないもので、水害などで流されてもすぐ掛け替えられるのだろう。左手は石を積んだしっかりした橋。冬なので刈り入れは終わっている。

Photo_2 その石の橋の上から眺める。

Photo_3 人家は煉瓦造りでしっかりしている。運河の水は、江南地方のものはほとんどこんな色をしており、水中はほとんど見えない。だがびっくりするほど魚がたくさんいる。

Photo_4 遠くに烏鎮の新市街の高層ビルが見えるのはご愛敬。

Photo_5 お約束の柳。

Photo_6 こういう壁に挟まれた狭い通りを抜けて再び観光用の通りに戻る。他の人を全く見なかったから、このような裏側を見せることを思いついたのは駱さんだけなのだろう。

2011年8月 1日 (月)

映画「台北に舞う雪」WOWWOWにて

「山の郵便配達」のフォ・ジェンチイ監督の作品。2009年・中国・香港・台湾・日本合作映画。この画面の色合い、そして山の緑、まさにジェンチイのトーンだ。舞台は台湾の小さな町・青桐。有望視されていた新人の歌手が突然声を失い、台北から失踪して青桐の駅に降り立つ。彼女メイとこの町の青年モウとの交流がストーリーとなる。
新年の祭に揚がる天燈を背景に配した二人の語らいが印象的だ。
夢を追いながら挫折し、声を取り戻すとともにまた夢に戻る、夢を失ったままの方が幸せなのが分かっていてもひとは夢に向かう。
モウは子どもの時に父を失い、母は彼を置いて町を出て行く。彼は町の人達の善意で育った。だから彼は町の人達のために働く。みながそこまでしなくても良いといっても彼はにこやかに用事をこなしていく。
出ていくとき、彼が「いつ帰る」と聞くと母は「台北に雪が降ったら」と答える。これが表題である。そして彼はある状況の中で幻の母を見る。
メイが再び青桐を訪ねたとき、彼女が見たのは本当のモウだろうか、幻だろうか。
もしこの映画を見たいと思う人にはあまりに語りすぎただろうか。
とにかく最近見た映画の中では絶品でした。また「山の郵便配達」を見直したくなった。人の思いと現実とが相容れないことがあることをリアルに表現しながら、なお人はやさしいものであることを心から思い知らせてくれる、ジェンチイ監督は最高です。

中国ウオッチ・民主主義

たまに暇に任せてテレビの番組を見ていると、思わずのけぞるような場面に出くわす。中国高速鉄道の事故とその後処理についての中国の動きや報道規制についての解説を聞いた後、コメントを聞かれる席に座っていた女性タレントが、思わず、「だってそんなことは民主主義ではいけないことじゃないんですか?」といっていた。
一瞬、民主主義国では報道の自由があるのに中国はそうではないですね、という意味のコメントかと思ったが、どうも彼女は中国がそもそも共産主義の国であることをご存じないようであった。
おいおい、そんなレベルの娘にコメントさせるような番組を作るなよ。
それとも日本の若い娘はたいていそんな程度なのか?
馬鹿の競争を番組でやっているのを見たことがあるが、あれは「やらせ」で、視聴者に優越感を与えるためのものと思い込んでいたが、「まじ」だったのか?
震災からの復興も大事だけれど、他に復興しなければいけないものもあるみたいだ。

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