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2012年8月28日 (火)

「清末見聞録(清国文明記より)」・鎮江・揚州の名勝

 中島君に伴われてまず北門外天寧寺に遊ぶ。北京城西の天寧寺には隋大の建築と称する有名な塔があるが、ここには何一つ見るべきものがない。
 ここから驢馬を雇い、連騎して郭北に走ること四、五里、小金山に到る。高さ五、六丈の小丘で正しくは長春嶺という。山上に木蘭亭があり、梵境閑静、紅葉青苔を没している。九曲池山を繞って少婦が槳を盪かして(しょうをうごかして・流れに棹さして)行客を送迎する。池を隔てて法海寺の塔を望む。橋があり、池に架けてある。五亭橋という。道は法海寺に通じている。この地は煬帝が行楽したところで蘇東坡の詩があり、曰く、

  嵇老清弾怨広陵、隋家水調寄哀音、

  可憐九曲遺声尽、唯有一池春水深

 小金山の西北三、四里に甘泉山があり、山上に天下第五泉がある。泉ははなはだ甘(うま)い。それでこの名がついた。欧陽脩がかつて郡守だったとき山上に堂を設け、常に客を連れてこの地に遊び、往々月を載せて帰る。山上より望めば江南の諸山が煙霞の間にあり、檻前に拱揖(きょうしゅう)して山と堂とが同じ高さである。故に平山堂と名付けられている。堂中に乾隆年間に建てられた平山堂碑がある。また乾隆御製の詩碑が二つある。
 天寧寺から小金山、平山堂は皆船を雇って九曲池から遊覧することが出来る。あとでこの地に遊びたいと思うものは、驢馬で行くのも軽快であるが、舟中酒を置いて、行く行く煬帝のあとを偲ぶのもまた興が多いかも知れない。驢馬ならば往復三時間でたりるが、舟で行くとその二倍かかる。

*これで鎮江の項が終わる。次は蘇州である。

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