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2012年8月30日 (木)

「清末見聞録(清国文明記より)」・蘇州・滄浪亭

 蘇州城の名勝を探るには、あるいは船により、あるいは馬の背に乗って行くことになる。何より驢馬に乗っていくのが一番である。そこで呉門橋で驢馬を雇い盤門を入れば、瑞光寺塔は目の前に立っている。この辺り一帯は長髪賊の乱に荒廃してしまい、いまだ旧に復していない。府学境域の碑のみが原野の中に寂しげに立っている。この隣は文廟で、江南一帯では規模が最も雄大であると云うことだが、門が鎖されていて入ることが出来なかった。
 文廟の東隣は滄浪亭である。亭はもと呉越王銭元璙(せんげんりょう)の池館であった。宋の蘇子美(そしび)が廃されてこの地に来たとき、さらに木石を買い、亭を営んで、滄浪と名付けた。亭を繞らせている小池には、敗荷(蓮)が点々として、水を隔てて遠くに裸になった柳条を望み、すこぶる捨てがたき趣があるけれども、蘇子美の「滄浪亭記」に記されているような林泉の美はまた何れにあるのだろうか。しかし、この亭に遊んで宋の諸名士が盛んに応酬した時代を想えばまた一興がないこともない。現在亭中には五百名の賢人を祀り、また洋務局が置かれている。

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