« 中野美代子「なぜ孫悟空のあたまには輪っかがあるのか?」(岩波ジュニア新書) | トップページ | 中国の癌患者 »

2013年11月 4日 (月)

映画「千年女優」2002年・日本映画

 監督・今敏、アニメ映画。

 映画会社「銀映」の古い撮影所が老朽化を理由に取り壊される。これを機に、むかしこの銀映の花形スターであった女優・藤原千代子へのインタビューが行われる。

 藤原千代子は三十年前に突然引退していて、インタビューを一切受け付けないとされていたが、今回のインタビュアー・立花の「お土産がある」との言葉にそれを受け入れたのだった。

 そして藤原千代子の大ファンだったという立花が千代子に手渡したのは古い鍵だった。それは「一番大切なものを開ける鍵」であった。そこから千代子の回想が始まる。

 その回想は、千代子自身の過去と彼女の出演した映画の世界が混じり合い、時代を超えていく。その回想の中に立花も、同行したカメラマンも取り込まれてゆく。

 あの鍵は千代子が少女の時に、ある人から預かったものだ。千代子の一生はそのまま「あの人」を求める旅でもあった。「あの人」がこの鍵を「一番大切なものを開ける鍵」だと教え、「いつかまた必ず会おう」と約束したのだ。

 この鍵をなぜ立花が持っていたのか、そして結末はどうなるのかは映画を見ていただくしかない。ラストはこうでしかないと思う。

 実写映画では絶対にこの余韻は作れないだろう。アニメだからこそ、今敏監督だからこそしみじみした感動があるのだろう。人生の終末にいささかの希望を感じさせてくれる。その前に寂しい長い時間はあるけれど。

« 中野美代子「なぜ孫悟空のあたまには輪っかがあるのか?」(岩波ジュニア新書) | トップページ | 中国の癌患者 »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/564886/58514175

この記事へのトラックバック一覧です: 映画「千年女優」2002年・日本映画:

« 中野美代子「なぜ孫悟空のあたまには輪っかがあるのか?」(岩波ジュニア新書) | トップページ | 中国の癌患者 »

最近のトラックバック

カテゴリー

  • アニメ・コミック
  • ウェブログ・ココログ関連
  • グルメ・クッキング
  • スポーツ
  • ニュース
  • パソコン・インターネット
  • 心と体
  • 文化・芸術
  • 旅行・地域
  • 日記・コラム・つぶやき
  • 映画・テレビ
  • 書籍・雑誌
  • 経済・政治・国際
  • 芸能・アイドル
  • 趣味
  • 音楽
2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ