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2013年11月11日 (月)

映画「ル・アーブルの靴みがき」フィンランド・フランス・ドイツ合作

 製作・脚本・監督アキ・カウリスマキ、出演アンドレ・ウィルム、カティ・オウティネン、ジャン=ピエール・ダルッサン、ブロンダン・ミゲル。

 いい映画だ。

 妻と二人暮らしの初老のしがない靴みがき、マルセルが主人公。前身には曰くがありそうだが映画では何も説明がない。冒頭に突然事件が起こるがそこから何も物語は展開しない。

 マルセルの日常が坦々と描かれていく中で、妻が病気であるらしいことが次第に分かってくる。ついに倒れる妻。病院に駆け込んで入院することになる。医者が病名や症状を本人に対して行うというのがフランス流らしい。回復が期待できない病気らしいが、妻は夫にはそれを隠して欲しい、と医者に言う。日本ではあり得ないパターンだ。

 ル・アーブルは港町である。その港に積まれたコンテナに潜んでいた密航者の家族が見つかる。皆難民収容所に送られるのだが、ひとりの少年が逃げ出す。

 偶然この少年をかくまうことになったマルセル。普段はマルセルにあまり好意的ではないように見えた近隣の住民は意外なことにマルセルに協力的で、積極的に手助けをする。ただそんな中にも密かに警察に密告する者も居る。

 少年の希望する目的地はロンドンであった。ロンドンへ少年を密航させるためにマルセルは奔走し、必要な金を作るために慈善コンサートなどを開いたりする。このコンサートのロック歌手リトル・ボブというのは実際にル・アーブルの人気歌手で、ロベルト・ピアッツァという人らしい。

 コンサートで集めた金と妻と爪で火をともすように蓄えた金を全てはたいて少年を密航させてくれる漁船に届けたところに警察が駆けつけてくる。絶体絶命の状況のあと何があるのか・・・

 ぶっきらぼうな物語展開、説明のない人物像はかえって見る方の想像力をかき立ててくれる。そこはかとないユーモアと温かさがとても気持ちの良い映画だ。

 この映画はWOWOWの「W座からの招待」という番組で放映されたが、ちょうどその100本目だそうだ。この番組は安西水丸のイラストに小山薫堂が文章をつけて紹介してくれる。そしてふたりが映画の裏話も教えてくれる、という楽しい番組だ。しかも選ばれる映画は劇場公開があまりされていないようなものが多いけれど、見逃せないようないい映画が多い。ふたりがW座の100本目にふさわしい映画だ、といっていたけれどその通りだった。

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