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2013年11月 7日 (木)

映画「ヴァルハラ・ライジング」デンマーク・イギリス合作映画

 監督ニコラス・ウィンディング・レフン、出演マッツ・ミケルセンほか。

 台詞が極端に少ない映画だ。主人公はしゃべれないのかしゃべらないのか最後まで沈黙している。

 ヴァイキングの時代、北欧にもキリスト教がひろまり、それに従わずにキリスト教徒による迫害を恐れて辺境に暮らす異教徒の集団に、鎖で捕らわれている片目の奴隷戦士がいた。彼は後に彼の世話をする少年アーにワン・アイと名付けられる。

 ワン・アイは次々に戦いを強制され、圧倒的な強さで敵を斃していく。そしてある日たまたま川で水浴中に鉄のヤジリを手に入れ、それを密かに磨いて武器とし、自分をとらえていた男たちを皆殺しにする。

 ただひとり殺されなかった少年アーは黙ってワン・アイに従う。

 ふたりはやがてキリスト教のヴァイキングたちの一行に出会う。彼らはエルサレムを目指すのだといい、ワン・アイたちもその一行に加わる。船で海へこぎ出した一行だったが、幾日後かに、深い霧と無風の中に立ち往生してしまう。

 水もなくなり万策尽き果てたとき、ワン・アイが船の外の水を桶で汲んで飲む。海水を飲むのは死ぬときだ、といわれているのだが、ワン・アイの差し出した桶の水は真水であった。船はいつの間にか川に迷い込んでいたのだ。

 やがて霧が晴れ、川岸に上陸した彼らは食料となる獲物を探すが手に入れることが出来ない。

 そのあと見えない敵に襲われて一行は次々に行方不明になったり殺されたりしていき、ワン・アイはアーをつれて再び海を目指す。

 ワン・アイは語らないがその言わんとすることはアーには不思議と理解できる。ワン・アイには言葉がない代わりに予知能力があるらしい。 
 ラストに、敵は先住民たちであることが明らかになり、その集団に向かって、武器を捨てたワン・アイは静かに歩いて行く。

 これが北欧の説話に題材をとっているのかどうか知らない。しかしこの物語らしい物語とも言えないものから新たに説話が生まれてもおかしくないのかもしれない、と思う。ダークで過剰にシャープネスを効かせたパンフォーカスの映像が荒涼とした世界を描き出している。

 ただし寓意的な展開に終始しているので、この映画にハリウッド的なエンターテインメイトを期待すると当てが外れる。

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