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2013年11月16日 (土)

映画「ザ・バッド」2009年アメリカ

 監督ピーター・ヒューイット、出演モーガン・フリーマン、クリストファー・ウオーケン、ウィリアム・H・メイシー、マーシャ・ゲイ・ハーデン。

 「ディア・ハンター」も、だけれどスティーヴン・キング原作、クローネンバーグ監督の映画「デッド・ゾーン」 でのクリストファー・ウォーケンに魅せられて、それ以来の大ファンだ。ほとんど無表情で、眼だけで演技する人だけれどそれが決まっているのだ。彼の出ている映画は主演でなくてもたいてい見ている。この映画も以前から見ようと思っていてようやく見ることが出来た。クレジットはモーガン・フリーマンが上だけれど、どう見ても主演はウオーケンだ。

 美術館の警備員のロジャー(クリストファー・ウオーケン)はある画(海岸を見つめる若い女性の絵・とても美しい)に魅せられている。その美術館が展示物を大幅に変更するためにその画をデンマークに移してしまうという。絶対に許せないロジャーだがなすすべがない。同じようにある画(フェルメールの絵のようだ)に魅せられている別の警備員チャーリー(モーガン・フリーマン)、ある彫刻に魅せられている警備員ジョージ(ウィリアム・H・メイシー)がいて、その三人が結託して自分の愛する画や彫刻をその美術館から奪う計画を立てる、というのがこの映画だ。もちろんずいぶん身勝手な理屈だが、これは初老の男のためのファンタジーだ。

 当然だが美術館の警備は厳重で、展示品を奪うのはほとんど不可能にみえるのだが、デンマークへ移送するタイミングを狙って決行することが決まる。奇想天外な方法が編み出されてほとんど成功するかに見える。

 ロジャーの妻ローズ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)が何も知らずにロジャーを振り回す。どうしてアメリカの女というのはこんな風なのだろう。本当にアメリカの女性はこうなのだろうか。内田樹先生は、アメリカ映画は昔から(もっとマイルドな言い方だけれど)アメリカ女を馬鹿として描いてきた、という。アメリカの男はこんな女性にかわいらしさや愛情を感じるのだろうか。それとも映画(映画人には根底に女性蔑視の思想が潜んでいるらしいから)だからで、本当のアメリカの女性は違うのだろうか。

 こんな映画を見てアメリカの女性は、かわいい女、愛される女、というのは馬鹿であることだ、と刷り込まれて、せっせとそうなろうとしている、なんてことはまさかないと思うけれども。もっとも、それに気がついたからフェミニズム運動が盛んになったということはあるのかも知れない。

 とにかく愉快な映画だ。しかし変な甘さのあるラストは意外に毒を含んでいる気がする。

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