« 映画「コンフィデンスマン ある詐欺師の男」2012年・カナダ | トップページ | 紅葉と分水嶺を見に行く »

2013年11月 8日 (金)

誉田哲也「歌舞伎町セブン」(中公文庫)

 「ジウ」三部作、「ストロベリーナイト」などで知られる著者の作品だ(そういえば今月、WOWOWで竹内結子主演の映画「ストロベリーナイト」が放映される)。

 この「歌舞伎町セブン」は過去の事件が繰り返し回想されるので前作があるのかと思ったが最後まで読んだところではそうではないようだ。しかし巻末の解説によれば続編に当たる小説が書かれているらしい。

 テイストは馳星周か。馳星周の「不夜城」からの一連の小説は新宿歌舞伎町が舞台の無国籍小説だ。「不夜城」は金城武の主演で映画化されている。

 しかしこの「歌舞伎町セブン」は無国籍小説とは言えない。馳星周の深い悲しみを底に秘めた冷酷さは見られない。私は馳星周の方にはるかにリアリティを感じて好きだ。

 誉田哲也の小説はあくまでエンターテインメントに徹している。だから面白い。ただ主人公に感情移入するという、小説にのめり込むことによる興奮はない。

 歌舞伎町に「セブン」という暗殺者集団がいた、という都市伝説が密かに語り継がれていた。その「セブン」を公然と追う動きが起こる。しかも知るものがないはずのセブンの中核メンバー、欠伸のリュウの名前までが知られているらしい。

 歌舞伎町セブンというのはその名の通り7人の集団であった。しかしある事件により、その集団は壊滅していた。生き残りは息を潜めて歌舞伎町で生き続けていたのだが、それが次第にあぶり出されてくる。

 誰が動いているのか。しかもなぜ今頃になって・・・

 そんな中、歌舞伎町の町会長が死体で発見される。全く外傷もなく薬物も発見されないことから心臓病による病死として処理されるのだが、それが事件の始まりだった。

 バーの店長の陣内陽一(欠伸のリュウ)をめぐって展開していく。潜んでいる立場から追われる立場になり、ついに反撃が開始される、というストーリーだ。

 なぜ知られるはずのないことまで敵は知っているのか。そしてその敵を背後で動かしている人物は・・・意外な黒幕の正体は著者の得意とするところだ。しかしそれが意外すぎてリアリティを損なっているのもいつものことだ。

« 映画「コンフィデンスマン ある詐欺師の男」2012年・カナダ | トップページ | 紅葉と分水嶺を見に行く »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/564886/58535592

この記事へのトラックバック一覧です: 誉田哲也「歌舞伎町セブン」(中公文庫):

« 映画「コンフィデンスマン ある詐欺師の男」2012年・カナダ | トップページ | 紅葉と分水嶺を見に行く »

最近のトラックバック

カテゴリー

  • アニメ・コミック
  • ウェブログ・ココログ関連
  • グルメ・クッキング
  • スポーツ
  • ニュース
  • パソコン・インターネット
  • 心と体
  • 文化・芸術
  • 旅行・地域
  • 日記・コラム・つぶやき
  • 映画・テレビ
  • 書籍・雑誌
  • 経済・政治・国際
  • 芸能・アイドル
  • 趣味
  • 音楽
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ