« 洋楽グラフィティ | トップページ | 朝が重い »

2017年4月16日 (日)

話し合いで

 今朝の時事放談のゲストは丹羽宇一郎氏と田中均氏であった。全部を見ていたわけではないが、丹羽氏は北朝鮮問題についてトランプ大統領の強権的な対応を批判し、話し合いで解決すべきだと強調していた。田中均氏は誰も戦争など望んでいないけれど、手をこまねいていたことで世界が危機に陥っているときにはいざとなれば武力行使もあり得る、それはブラフではない、というかたちで圧力をかけるのは当然だ、と語っていた。

 相手を話し合いのテーブルに着かせるためにどうすべきか、というのが田中氏の言いたいことで、それに対して丹羽氏は話し合いで解決すべきである、と答える。しまいには田中氏もあきれ果ててそっぽを向いていた。丹羽氏によれば日本が中国やアメリカに積極的に働きかけて役割を果たすべきだという。現時点で日本が積極的に役割を果たす場を中国が持たせてくれるとは考えられない。空論もここまでひどいと田中氏ではないけれどうんざりする。

 丹羽氏は中国大使として、乗車していた大使館の公用車の国旗を奪われるという失態を犯している。もちろん大使館の公用車の国旗を奪うというのはありうべからざる暴挙で、奪った者が悪いのであるが、そのあとの大使としての丹羽氏の恬淡として他人事の態度に終始した姿をつい思いだしてしまう。もちろん然るべき中国政府への抗議もどこまでしたのか記憶にない。たぶん遺憾の意をささやかに表明しただけではないかと思う。

 そもそも北朝鮮が話せば分かる相手かどうかは子供でも解ることで、そんな相手に対して話し合いを持つためにはそれなりの手を尽くした上でなければ無理であり、そのためにはなにを為すべきか、と田中氏は問うているのである。

 それを丹羽氏は穏便に相手が暴発しないように話し合わなければならないと繰り返しているのである。彼は北朝鮮が対等に冷静に理性的に話し合う相手であることを前提にしているが、本気でそんなことを思っているのなら知性を疑わざるをえない。元商社マンとして世の中をビジネスライクに捉える思考方式を貫いているのだろうけれど、ルールの違う相手とのビジネスだということに気がついていないのか。そもそも外交はビジネスですらない。

 そういえば古いブログで、民主党政権の末期、自民党が党首会談を申し入れをしたときの当時の民主党幹事長興石氏の返事に怒りのコメントをしているのを読んだばかりである。

「共通認識、共通理解がなければ会談(党首会談)を開く事に意味は無いでしょう。」

 何事も話し合いで、と言い続けてきた民主党の幹事長の言葉である。「共通認識、共通理解」がある相手との会談以外は会談に意味がないのなら、この世に会談の意味はないということになる。認識や理解に違いがあるけれど、何とか目的に向かって少しでも合意を目指すためにするのが会談であろう。

 これが日教組出身、元社会党で民主党の幹事長の言葉で、彼等の語る話せば分かる、何でも話し合いで、という言葉の裏にあるものがどれほど空論なのか分かるではないか。

 政府は北朝鮮に福島瑞穂氏や丹羽宇一郎氏や田嶋陽子氏などを特使として派遣したら良いだろう。高齢だが輿石氏は北朝鮮なら「共通認識、共通理解」の出来る相手だから参加してくれるに違いない。彼等は命がけで話し合いをしてくれるはずだ。もちろん帰れない事態になっても誰も困らない。オブザーバー兼ボディガードとして猪木氏を伴うのもいいかと思う。

 観念的で申し訳ないが、互いのあいだに立ちはだかる山のような壁が話し合いを不可能にしている。だから田中氏は時にそこにかすかな隙間をつくるために壁を一部打ち欠く(または穴をあけてしまう)などの方策が必要だとアメリカは本気で考えている(または相手に思わせたい)と言ったのであって、そもそも話せば分かるとしか言わぬ者には壁が見えていないのであろう。

 目的は戦争をすることではない。戦争でなく話し合うことである。その障害になる壁を少しでも取り除くことから始める必要があるだろう。確かに壁の取り除き方が悪ければ戦争になってしまうから慎重な検討が必要だろう。

 戦略的忍耐を続けてヒトラーに譲歩を繰り返したヨーロッパがどれほどの災厄を招いたか。その歴史を教訓として、もう北朝鮮の状況を放置し続けることに限界が来ているのではないか、と田中氏は言っているのであり、空論で時間を空費せずに日本はそのことに備えることが喫緊の課題であると言っていたのである。

 不慮の事態は突然起こる。空想ではない危機がすぐそこにある。

この項、上手く考えがまとめられなかったが、ここまで記したので残す。

« 洋楽グラフィティ | トップページ | 朝が重い »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

辻元清美も特使に加えると良いとおもいます。同行取材は、朝日新聞がお薦めです。

けんこう館様
朝日新聞には独占取材を任せ、そのまま現地に残ってもらいましょう。
本社をあちらに置いたらいいかも知れませんね。
辻元清美議員は真っ先に金正恩に粛清されそうですねえ。
それとも案外馬が合って、テレビの広報係になって活躍するかも知れません。
それにしてもどうして韓国や北朝鮮の人々の、力の入った語り方というのは昔の学生運動のアジテーターのしゃべり方に似ているのでしょうか。
そのつもりで聞いていると当時を思い出します。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 洋楽グラフィティ | トップページ | 朝が重い »

最近のトラックバック

カテゴリー

  • アニメ・コミック
  • ウェブログ・ココログ関連
  • グルメ・クッキング
  • スポーツ
  • ニュース
  • パソコン・インターネット
  • 心と体
  • 文化・芸術
  • 旅行・地域
  • 日記・コラム・つぶやき
  • 映画・テレビ
  • 書籍・雑誌
  • 経済・政治・国際
  • 芸能・アイドル
  • 趣味
  • 音楽
2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ