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2017年4月10日 (月)

なぜ中国メディアは「日本人はなぜ結婚しなくなったのか」という記事を書いたのか

 記事では2015年の日本の若者のうち、男性の23.7%、女性の14.1%が生涯未婚になるという厚生労働省の推計を紹介している。さらに2035年には、男性の29%、女性の19%が生涯未婚になるという。

 だから結果的に日本で結婚しない若者が増え続けていることは確かである。ただ、疑問なのは男性と女性では、男性の方が人数が多いけれど、男女で10%も生涯未婚率が違うのは不思議だ。これは特定の男性が何度も違う女性と結婚しているということだろうか。

 結婚は、自分とは育ちも性格も違う他人と四六時中一緒に暮らすということである。性的なことを除けばわずらわしいことも多い。いまはその性的なことさえわずらわしいという者さえいるという。だから「成人すれば結婚は必ずすべきものである」という社会的な圧力がかからなければ、結婚への意欲は盛り上がりにくい。

 愛し合って結婚するなどというのは奇跡に近いことで、多くは成り行きで結婚し、やがて相手が自分にとってかけがえのない存在になったときに本当の愛情が生まれる。そもそも世界中そうだったので、いまのような「愛、愛」とお猿さんみたいに言うようになったのは近代になってのことである。いまの人はそう思い込まされているから、奇跡的にしかない愛による結婚を求めて見つからず、または見つける煩わしさに結婚をあきらめる。

 昔のように世話焼きがいない時代である。おせっかいは毛嫌いされるのが現代である。出会いのチャンスが昔よりずっとなくなった上に社会的に「結婚しないのは普通ではない」という考えもなくなってしまった。いまは親でさえそんなことは言わないし、言えない。

 中国メディアは、日本も経済的な理由で結婚したくても出来ない若者が多いのだ、としているが、問われれば「面倒くさいから」という理由を言うわけにも行かず、とりあえず金銭的なことを理由に挙げる人が多いだけではないのか。そもそも一人で食べていけるなら二人でも食べていけないはずはないので、子どもの問題をべつにすれば結婚したければ出来ないはずがない。

 ただ、子どもの問題は社会的な紐帯がほとんどなくなってしまって再構築が出来ていない現在、新しい基盤が整備されるまでは産んで育てるのはとても難しい時代のようで、同情する。

 バブル時代に土地の値段が急騰し、住宅を取得することが困難になった。結婚しても自分の家が持てない。そのときに「結婚するのが普通だ」という結婚への圧力が社会的に消失してしまったのではないか。そしてそれはついに復活することがなく、負け惜しみとしての独り暮らしの自由さと気ままさが、価値あるものとして社会に定着してしまった。

 中国では長く続いた一人っ子政策の弊害で、男子が女子より3000万人も多いという。男子に限れば、日本よりずっと生涯未婚者は多いに違いない。さらに中国経済は土地バブルである。経済成長率を維持するために投資に偏りすぎている中国経済は、土地に対する投機が日本のバブル時代以上である。少なくとも都市部では若者が自分の家を新たに持つことは不可能である。

 中国はすでに一人っ子の子どもである一人っ子の時代である。舐めさするように祖父母や親に大事にされて育った一人っ子が、他人と暮らすことが困難なことは日本以上であろう。日本の若者が結婚しない状況を語りながら、じつは中国の実態を語っているのか、時治を見て感じた次第である。

 そして今後のことを考えれば中国の方がはるかに深刻であろうと推察している。

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コメント

おはようございます。
確かに中国でのいわゆる”女日照り”はひどいと中国人の友人は言っていました。
その解決策としてその友人は日本人女性と結婚を決めたそうです。
それにしても彼は40歳ですから「もう子供は一人しか望めないね。これじゃあ一人っ子政策の時代と変わらないや」
と自嘲をしています。
あと彼によれば、東南アジアなどからお嫁さんを連れてくるなどしているといいますが、いろいろトラブルが絶えないそうです。
では、
shinzei拝

shinzei様
日本でも、農家に嫁の来てがないからと東南アジアから連れてきていろいろと問題になっていましたね。
日本人でも生活習慣の違う農家での暮らしになじみにくいのに、海外からではいろいろと行き違いがあるでしょう。
日本人以上に中国人は相手に合わせることが苦手ですから、東南アジアから行った人は苦労しているでしょうね。

一人っ子政策で育った小皇帝(?)が社会の中心になるころ、今よりもっと傲慢な国になりそうです。
かと言って、人口が増えれば増えたで日本の資源が荒らされるリスクも大きくなりそうです。
やっかいな国であり続けることだけは確かなようです。

けんこう館様
中国では若者の就職難は相変わらず深刻なようです。
その不満を反日に振り向けることのないように願いたいものですが、若者ほど反日感情が高いのは韓国と同様なので、すぐ扇動されることでしょう。

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