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2017年7月17日 (月)

白でなければ黒か

 世の中の論調が極端になっている気がする。何かを選ぶときにはほかの選択肢を放棄することにほかならないことが多いから、極端な物言いはその選定が楽になるという利点がある。しかし迷わない、ということは考えないということにつながりやすい。

 考えるのは面倒くさいし、選ぶことを先延ばしにする宙ぶらりんもストレスである。そうして極論が横行し、白でなければ黒、黒なら切り捨てる、と極めて単純化された論調に乗せられる。

 安倍政権の問題点は問題点として、その行ってきた事跡の評価に全て×印をつけるのもどうかと思うが、そんなことを言うと、安倍首相を擁護するのか、と極悪人を擁護したかのように言われかねない。反対に擁護しようと思ったら全てを正当化して陰謀論で反論するということになる。意地になるのである。それがまた批判の材料にされたりする。

 韓国や中国の日本に対しての言動がそのようであることを日本国民はみな感じているし知っている。それに不快感があるからこそ、日本で行われるヘイトスピーチがそれ以上に不快なのである。やられたらやり返す、では相手と同じだからで、それを踏みとどまって相手がそうしても私はそうしない、というのが理性的なおとなの態度であろう。

  アフリカでサッカーの観戦中に観客どおしが争いになり、多数の死傷者を出した。このようなことが頻発しているという。敵か味方か、正義か悪か、世の中ではそれが明快なことは実はあまりない。たいていは100点か0点かなどという選択はないので、51点と50点の違いにしか見えないことの方が多く、しかもそれは見方が変わったとたんに49点と50点に変わる。

 その極端化の象徴としてトランプという人物がアメリカ大統領になったのではないか。そうしてますます世界は極端化の方向に進みつつあるのではないか。フェイクニュースの横行はまさにその顕れそのものではないか。

 世の中はそんな単純なものではないことは、生きていればひとりでに分かることなのに、極端化し単純化するマスコミに踊らされる。というよりみんながそのような指針を求めるからマスコミはそうするのかも知れない。考えることをしないのである。精神の怠惰だと思う。

 そのような風潮が社会を先鋭化させ、不安定化させ、暴力的になるきっかけになりつつあるのではないかと危惧している。「敵を倒せ!」と叫ぶ声が聞こえていないか。

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