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2017年8月 4日 (金)

晴らしようのない恨み

 八月といえば広島、長崎の原爆投下、そして終戦の記念日が再びやってくる。戦争のことを考える。

 古来終わらなかった戦争はない。だから戦争は始める前にも戦争中にも、戦争が終わったときのことを考慮しなければならないのは自明のことである。だから戦争当事国は趨勢が判然としてきたら手打ちを模索する。趨勢が明らかなのに手打ちをしないと敗勢側の被害は甚大となり、惨禍は取り返しの付かないものになり、恨みが大きくなりすぎる。

 恨みが大きくなりすぎれば雌伏して再び相手を倒そうとひそかに牙と爪を研ぐことにつながることになる。古くは中国の古代、呉越の戦いなどを思い出させるし、新しくは第一次世界大戦後のドイツがある。ナチスドイツがなぜ台頭し、第二次世界大戦が起きたのか。

 戦争は負けたほうが勝ったほうを恨むのが普通である。だから戦勝国はその敗戦国の恨みを如何に巧妙に和らげるかに腐心する。敗者側の戦死者を鎮魂するのは古来から行われる大事な儀式であり、それは欠かすベからざるものである。死者は祟るのである。

 太平洋戦争で、日本は戦争が終わったあとのことを考えていなかったといわれる。まったく考えていなかったとは思えないが、終戦に至る前の無意味な時間の浪費は、なにも考えていなかったと譏(そし)られても仕方がないものであった。空襲、沖縄、そして原爆と兵士ではなくて一般市民が無辜に大量に殺されるという事態を招いた責任はとても重い。

 殺したのは連合軍であり、アメリカ軍である。しかし進駐軍は賢かった。東京裁判という方法で戦争責任を問い、戦犯に戦争の責任を負わせた。日本国民は戦争の惨禍を恨むならその責任は戦犯にあるとしたのである。だから日本国民のアメリカに対する恨みはあれほどの一般市民の大量殺人があったにもかかわらず、少ない。それにアメリカにさいわいしたのは日本人はとてもあきらめが良いことだ。

 自己責任をこれほど引き受ける国民は少ないのかも知れない。先進国の中で自殺率が高いのもそんなところに理由があるのかもしれない。ただ、最近は人のせいにすることを当たり前だと洗脳するマスコミに影響されて、だいぶ変わってきているようだ。自殺も減っている。

 言いたいのはここからである。

 戦勝国は敗戦国を恨まない。それなら中国は日本に勝ったと言っているから戦勝国であるのになぜ日本を恨むのか。理由は二つあると思う。日本は連合国に負けたのであって、そもそも中国は日本に勝ったわけではないということ。つまりある意味で中国は日本に対してほぼ敗戦国である状態のまま宙ぶらりんで独立してしまったから、敗戦国として日本を恨み続けていると考えることも出来る。

 そもそも戦後、中国を建国した共産党があまり日本軍と戦わなかったことは歴史的事実である。主に戦ったのは蒋介石の国民党軍だったのである。人民解放軍は来たるべき国民党との戦いのために兵力を温存し、日本が敗戦と決まったときにいちはやく日本軍の兵器を接収して兵力増強に努めている。

 建国の歴史として中国憲法の冒頭に掲げられている日本に戦勝した、という歴史認識に無理があると思うのは私だけではないであろう。

 それ以上に大きな理由がある。戦勝国は敗戦国に巨額の賠償を求めるのが古来からの戦争の手打ちの条件である。だから戦勝国は敗戦国に恨みをあまり持たないものなのである。償わせた、と云う思いが恨みを和らげる。

 ところが中国は日本に賠償を求めなかった。周恩来は請求を放棄したのである。これは結果的に中国にとって大きな利権と中国共産党の建国の歴史の正当化に寄与した。戦勝国であることを謳い、同時に恨みを持ち続けて日本を非難し続けることを可能にした。

 日本は敗戦国でありながら中国に恨まれ続けという奇妙な立場に追い込まれたままになっている。これは再び中国と戦火を交えて雌雄を決し直さない限り解消しないものだが、それはとうていあり得ないことでもあり、ずっとこの状態が続かざるを得ないらしいことに絶望感すら感じる。  

 ところで韓国である。韓国と日本は戦争をしていない。日本と戦ったと主張するのは金日成だけで、日本軍と戦った韓国軍など存在しない。韓国は日本と共に連合国と戦った国であり、そういう意味では敗戦国である。敗戦の恨みを抱くとしたら連合国に対して抱くべきであろう。それが日本に恨みを抱き続けることの破綻した論理性の中にこそ韓国の矛盾がある。

 韓国が独立したのは自力ではない。日本が敗戦で撤退して茫然自失した中で、アメリカに亡命していた李承晩を連れ戻して傀儡政権として連合国が独立国として作り上げた国だ。どんな植民地でも独立のための戦いを経て独立しているのに、韓国にはそのような歴史がない。

 韓国は日本に負けて植民地になった、日本に敗戦したという歴史を作り上げて日本を恨んでいる。日本は韓国と戦ったことなどないからどうしてそのような恨み方をされるのか理解に苦しむが、韓国では子どものときからそのように教え込むから、戦わなかった戦いの敗戦の恨みを刷り込まれている。

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 韓国がその恨みを晴らすためには日本に戦いを挑み、日本を打ち負かし、日本を韓国の植民地にすることが必要である。だから韓国の日本に対する恨みは現実をはるかに超えた深いものであり、その恨みを晴らすことは叶わず、永遠に日本を恨み続けることになるのであろう。

 中国の場合は共産党政権が倒れたときに日本に対する恨みが解消する可能性がある。そもそも中国国民に、日本に対する恨みがそれほど根深くあるようには私には思えない。しかし韓国にはそのようなきっかけが見えない。隣国とはなかなか仲良く出来ないものだと言うが、これほど絶望的に不仲の要因を抱え込んだ隣国というのも珍しいのではないだろうか。

 以上の妄想的な私の歴史認識から考えるに、韓国の反日は永遠に解消しないだろう。

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