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2017年9月 9日 (土)

与党自民党のためにも健全な野党は必要である

 権力は腐敗するという。ずっと与党を続けていれば慢心し、劣化していく。民主党に政権を奪われて野党となった自民党が、そのことで多少は反省し、目が醒めたところがあると私は好意的に見ている。政権を失う前はあまりにもひどかったから、少なくとも相対的には良くなったのではないだろうか。

 ところが民主党は政権を失ったことで良くなったか?私にはそう見えない。国民もそう思うから名前を変えた民進党の支持率が回復しないどころか、ますます低落しているのであろう。

 細野氏の離党は追随する者がいないことが意外だと思っていたけれど、近々五人ほど離党しそうだというニュースを見た。細野氏に近い議員達らしい。彼らは党首選の結果によって民進党が良い方に変わることを期待していた。党首選で前原氏と枝野氏が互いの主張を正直にぶつけて正々堂々と戦い、その結果を互いに受け入れて新党首が党を結束させることを願ったのであろう。

 ところが互いに言うべきことを言わず、歩み寄るような妥協するような戦いに終始し、党内の意見の相違をそのまま温存する結果となった。本音の論戦をすることで党が分裂することを恐れた結果だろう。しかしそれが結果的に意見の相違を乗り越えるチャンスを失うことにつながった。

 前原氏は党首選に勝つために共産党との共闘の否定という自分の主張を引っ込めてしまった。共産党は、今後も民進党は共産党と共闘せざるを得ないと読み切ったと報じられている。この状況が新たな離党者の行動を後押ししているのだという。

 民進党の離党者はみな民進党内の右派と見られている人たちである。不思議なことに左派の離党者というのは今までいなかったし、今後も多分いないだろう。彼ら左派の人たちは民進党を出れば共産党か社民党に行くしかほとんど道がない。まさか社民党に行っても政治的な活動がしやすくなることは考えられないから行かないだろう。しからば共産党に行くか。共産党の人たちはよく勉強しているし、志があることは間違いない。

 しかし民進党で左派に与してよく勉強もし、志のあるものは、民進党が沈没しかけても民進党に残るであろう。それ以外の左派はどこにも引き取り手のない者たちだけである。つまり離党したくてもできないのである。そういう人たちを数として取り込もうと考えた時点で、前原氏は節を失ったと見られたのである。

 健全な野党が存在することは与党自民党が劣化しないためにも必要なことなのである。それでなければ確かに自民党は暴走しかねない。つまり国民にとっても健全な野党は必要なのである。

 そのためには現在の日本の置かれている状況をわきまえて、日本の国を、日本の国民のことを考える野党が必要だろう。現行与党政権を倒すことが目的と化して、何を優先順位にしたいのか分からないで批判のための批判に終始する野党は必要ないのである。批判のための批判は共産党が一党あれば十分である。

 新たな保守勢力の結集が必要なことは、前原氏も分かっているはずなのに勝つためにそれを見失った。多分離党者が出ればますます民進党は支持を失い、さらに離党者を生み、崩壊していくだろう。そのときに新たな勢力の一人として名をあげるべき前原氏は、党首となってしまったことでその道を失った。

 多分彼は民進党を自分の思うような保守勢力に作り替えることを夢見たのだろうが、その戦力となるべき人たちが雪崩を打って離党することになるだろう。そのとき彼は党内に何を見るのだろうか。

 日本ファーストの会に私は懐疑的である。あまりにスタンドプレー的な部分が過ぎる。細野氏が自分で新党を旗揚げし、そこに少しずつ熱意があって健全な若い保守勢力が集い、切磋琢磨して育っていくことが、遠回りながら最もあるべき野党の誕生につながると思う。夢であろうか。

 ゆめゆめ勉強もしないし意欲もないような知名度だけの人間を、票集めのために取り込むような馬鹿なことはしないことである。そんな候補に票を入れる人間も確かにいるが、まともな人の方が多いと信じることである。そんな候補で票を稼ごうというのは政治をバカにし、国民をバカにしていることにほかならないのだ。

 民進党の低落が自民党の劣化をもたらし、支持率の低下を招いていると私は思う。みんな分かっているし、思っているだろうことをあえて書いた。

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