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2019年2月13日 (水)

葉室麟『曙光を旅する』(朝日新聞出版)

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 朝日新聞の西部本社版に連載されていた歴史紀行エッセーをまとめたもの。葉室麟が新聞記者だったことが、ものの見方の根底にあることを、この本であらためて知ることになった。旅先はほとんどが九州地区である。

 私は九州にはまだ八回しか行ったことがない。そのうちの五回は仕事である。回数がはっきりしているのは、それだけ少ないということだ。そして少ないということは、それだけ知らないということでもある。

 葉室麟が訪ねた場所は、葉室麟の筆の力によってとても魅力的で、今すぐにでも自分も行って見たい気にさせる。葉室麟に教えられた知識を元に、自分でも調べた上でその場所に立ち、なにを感じるのか。

 司馬遼太郎の『街道をゆく』もおなじような気持にさせる本だったが、葉室麟も司馬遼太郎を意識している。巻末に編集者が「葉室メモ」を公開していて、さまざまな思考を取捨選択しつくした上で、葉室麟がひとつの文章にまとめていたことが分かる。書かれたものは氷山の上部で下部はずっと巨大なのだ。そして書かれなかったことの巨大さが書かれたことを支えていることが分かる。

 リタイアして最初に九州を走り回ったとき、主な目的地は国東半島と阿蘇山だった。小学校のときから国東半島に妙に強く魅力を感じていた。ようやく念願が叶い、国東半島の山中の主な寺をほとんど歩いた。もういまはあの磨崖仏に登る元気はないが、また是非訪ねたいと思っている。

 葉室麟はこの本の中で国東半島には立ち寄っていない。葉室麟の訪ねた先は、どうも車で行くのがふさわしくないような気がしている。この本でとりあげられた場所にゆっくりと滞在して、自分の足で訪ね歩き、ものを感じ考えてみたい。そうなると一度に回るのはとても無理で、数回に分けていくことになりそうだ。

 まだなにも具体的なことは考えていないけれど、わくわくする。そういう気持にさせてくれる本だった。

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