『哭声/コクソン』
『哭声/コクソン』は韓国のスプラッターホラー映画。スプラッター映画もホラー映画もそれほど好きではないが、準主役として國村隼が出ているので、いつか見ようと思い、録画してあった。彼の怪演はさすがである。この映画も國村隼も韓国ではたいへんな人気だったそうで、当時一番有名な日本人になったという。韓国映画はこういう映画を作るときに徹底してやるから、すさまじい。
ある韓国の村に不思議な事件が次々に発生する。突然家族の一人が狂ったように家族を惨殺してしまうという事件だ。主人公はそんな村の、少し臆病な警察官である。仲間と、少し前から山の奥に棲みついた日本人が来てから奇怪な事件が起こり始めた、などと冗談に噂をするのだが、それが次第に冗談ではない状況が続いていく。
そして彼の小学生の娘に異常な行動が見られはじめ、ひとごとではなくなっていく。同僚と、同僚の甥の少しだけ日本語がしゃべれる牧師見習を連れて、山の奥のその日本人の元へ捜査に向かう。そこで彼らが見たものは・・・。それ以後彼は悪夢で安眠できなくなり、娘の様子はますますひどくなっていく。妻の母親が祈祷師によるお祓いを提案し、有名な祈祷師を呼び寄せて、お祓いをするのだが、娘は祈祷のためにもがき苦しみ、見るに堪えないことになってお祓いは中断される。
その辺は映画『エクソシスト』を思わせるが、はたして日本人は悪魔なのだろうか。ゾンビのようなものも出現し、事態はますますすさまじいことになっていき、ついに娘は・・・。最期に牧師見習が洞窟に潜む日本人を追い詰めるのだが、そこで見た彼の正体は神か悪魔か。
この映画は解釈がどうとでもなるように作られていて、見る人によって違う受け止め方がされそうである。かなり猥雑でショッキングなシーンが多いので、見るには覚悟が必要だ。
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