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2011年7月25日 (月)

中国ウオッチ・高速鉄道事故続々報

死者38人を出した高速鉄道事故からわずか38時間後に通常通りの運行が再開されたそうだ。迅速な処理である。
専門家によれば、中国の高速鉄道は数キロの区間に一本しか走ることが出来ないシステムになっており、複数の列車が同一区間に入りそうになると後続車両に警告信号が出る。さらに走ろうとすると自動停止する仕組みになっている・・・はずだそうだ。
追突した車両の運転手は運転用のスロットルに胸を貫かれて死んでいたが、回収されたブラックボックスによれば、衝突の瞬間まで逃げ出さずにブレーキ操作を続けており、事故の被害をいささかでも少なくしたのではないかと見られる。
この路線の安全運行システムを供給している世紀瑞爾という会社は中国市場のトップシェアを誇っているが、今回の事故に大打撃があると思われる。システムが作動しなかったのであれば信用を失うのは当然である。
ところでその運転席のある先頭車両は粉々に砕かれ、穴に埋められた。目撃者によれば重機が運転席の計器類を壊していたという。テレビの映像でも重機が車両を解体しているところや穴が掘られているところが写されていた。
中国のネットでは証拠隠滅だ、と非難が大量に寄せられている。ただその非難に政治的な色合い、つまり体制批判の文言が着いているものは即座に削除されているという。
今回の事故についての記者会見で政府報道官が深々と頭を下げていた。日本みたいだと思ってびっくりしたが、これは中国では異例なことである。中国人は通常謝罪で頭を下げることは決してしない。よほど参っているのだろう。だが車両を埋めていることについては「断じて証拠隠滅ではない」と断言。記者からの追求に対して明確な回答はなく、調査中の一点張りに終始して逃げ去った。
調査しようにも事故車両を砕いて埋めておいて何を調べようというのだろうか。
ネットの悪口の中に穴を掘って埋めているのは事故車両だけではなくで死んだ被害者も埋めている、というのがあった。事故死者数を少なくするためだそうだ。まさかね。日本批判の常連はこの事故が悔しくてしようがないらしい。日本に負けたと感じているのだろう、やけくそで日本の陰謀だ、というのもあった。

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