中国ウオッチ・産業構造変革
昨日、中国を牽引してきた労働集約型製造業が苦戦していることを伝えたが、中国のブログで今後の進むべき方向についての提案があった。
中国は過去30年間驚くべき成長を遂げ、ついに世界第二位の経済大国になったが、これまでの成長モデルのままでは行き詰まる状況となっている。これに対して内需の拡大、特に消費拡大を目指すのは正しい政策だが、中間所得層を増やしていく政策が不十分である。この層が増えなければ消費もふえない。
中国の所得配分はますます政府や企業に有利なものになっている。消費の主体である国民への配分が少ないために国民は貯蓄や投資に励んでしまうのだ。
また産業構造は第二次産業の割合が高く、第三次産業の割合がまだ低い。以上の問題点を解決するには戦後から1980年頃までの日本を参考にすべきである。国民の多くが中流意識を持ち、消費に励んだ。
日本がそのときとった方策は
①基礎技術と基礎産業の強化、中小企業支援。
②人材、技術などの無形資産を大事にする。
③戦略性のある産業への重点的支援。
④国民が安心できる社会インフラの整備。
といったものだった。その結果、国民の70%以上が中流意識を持つに至った。この層が増えれば社会も安定するはずである、と結んでいる。
冷静で正論である。
ところで中国の識者にモデルにせよと言われた日本が今どうなっているのか。日本がとったといわれる①~④の方策がどこでいびつになったのか。我々も足下を見直すときだ。この状況を打破する政策を打ち出す政治家を選んでいかなければいけない。幸い日本は中国と違って自ら政治家を選挙で選ぶことが出来るのだから。
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