中国ウオッチ・江沢民死亡報道騒動
中国共産党建国90周年の式典に江沢民が参列していなかったことから憶測を呼び、香港メディアが先走って死亡報道を流すに及び、死亡説が世界中を駆け巡った。しかも香港メディアが流しても中国当局は否定も肯定もおこなわない。ただ、インターネットで江沢民について関連ワード(江沢民、心筋梗塞、総書記など)を検索しても削除されていてアクセスできない状態になっていた。
江沢民については今年初めから体調不良との情報もあり、入院しているとの話も伝わっていた。今回の式典には参加できないだろうとの話は以前からあった。ただ江沢民に関することについての言論統制が強力におこなわれたことは何か意味があるのかもしれない。
その後当局は江沢民の死亡を全面否定。ある高官は、江沢民は広西地区を旅行中、蚊に刺されてから微熱が続いており地元の上海で療養していたが、はかばかしくないので北京の病院に入院している、状態は安定していると述べたという。ただ、その病院の警護が急に強化されたり、人の出入りが慌ただしくなったりしているとのうわさもある。現在中国の大手メディアは死亡説を否定するのみで何の情報も流していないのでネットで乱れ飛ぶ噂以外、一般市民は何も知らない状態である。その噂も出るとすぐ削除されているという。
今回の騒ぎは一部メディア(香港メディア)の勇み足であることは間違いなさそうであるが、上海閥の巨魁である江沢民の力により、現国家主席である胡錦濤の押していた李克強をさしおいて、次期国家主席が習近平になることが確定しており、その影響力は失われていないと見られる。多分江沢民の容態はあまりよくないのだろう。84歳という年齢からも死亡報道は再度流れるに違いない。若者に反日教育をおこなうという、日中に大きな禍根を残した政治家として彼は記憶されるだろう。
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