映画「レニングラード 900日の大包囲戦」BS録画を見る
2009年、イギリスとロシアの合作映画。第二次世界大戦でのナチスドイツによるレニングラード(現サンクトペテルブルク)包囲に耐え抜いた市民の史実を元にしている。取材で訪れていたイギリス人女性記者が空襲にあって取り残されるが、彼女と彼女を助ける人達の姿を通して市民たちの惨状が明らかにされる。物資の供給が途絶え、食料もなくなっていく。一日300g配給されていた食糧が、ついには125gまでに制限される。飢えとの戦いの中、ナチス空軍による空爆が続く。絶望の中で生き延びるのは奇跡であった。戦後、奇跡的に生き延びた子どもたちが再会する中で、彼女たちの思い出が語られる。思わず泣いてしまった。これば実話だそうだ。
大好きなガブリエル・バーンが出ているのもうれしい。「ユージュアルサスペクツ」や「ミラーズ・クロッシング」は何遍見ても楽しめる。
この映画は物語の性質上戦闘シーンは戦争映画としては少ない。だが全編を通して緊張感が張り詰めている。硬質な映画で、抑えた色合いが物語のローキートーンとマッチして映像的にもすばらしい。
戦争映画としてはユーゴスラビアのパルチザンの戦いを描いた「ネレトバの戦い」が一押しだが、なかなかBSでやってくれない。この映画に出ていたシルバ・コシナはすばらしかった。チトーというカリスマ指導者が多民族国家のユーゴスラビアをまとめていたのだ。だからチトーが死んでユーゴスラビアはばらばらになった。この映画は映画館で3回見た。雰囲気が似ていないこともない。でもどちらかといえば「ドクトル・ジバコ」かな。
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