中国ウオッチ・内モンゴルで再び暴動
中国内モンゴル自治区で、放牧地の売買に不正があるとしてモンゴル族の牧畜民約1000人が地元政府への抗議行動をおこない、警官隊と衝突して20人以上が負傷した。
牧畜民たちは、地元政府の当局者が実業家と結託して放牧地を不正に取得したと主張している。同自治区では、石炭を運搬するトラックが牧畜民をひき逃げしたことをきっかけに5月にも暴動が起こっている。
ひき逃げされたのは環境問題から石炭の採掘に抗議活動をおこなっていた人物で、故意のひき逃げが疑われていたが、中国政府は暴動を収束するため、運転手を逮捕してすぐに処刑してしまい、事実は闇の中である。また中国政府は石炭の採掘などにも環境を配慮するよう大幅に規制することを決めている。
中国は土地は国家のものであり、所有者は借地権を持っているに過ぎない。そのため、地元政府が強引に土地を収奪して企業などに売却し、私腹を肥やしているケースが無数に存在する。
北京に問題解決のための陳情にやってくる人達の多くが土地問題であり、中国政府もよく承知しているものの、時々極端な処分を突発的におこなうだけで本質的な改善は進んでいない。今回の暴動は前回の暴動の火種が残っていたことと土地問題の両方が関係しているものと思われる。
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