高野和明著「ジェノサイド」(角川書店)
本屋に大量に平積みになっていた。それだけ売れるという確信があるのだろう。本読みのプロで日頃その推奨に信頼の置ける書評家が絶賛しているので購入した。
一読、超弩級エンタテインメントの惹句が嘘で無いことがわかった。凡百の類書とはレベルが違う。日本にもここまでスケールの大きな物語がかける作家が出てきたのかとうれしくなった。久しぶりに読み終わってしまうのが惜しい本を読んだ。内容の紹介はこれから読む人に迷惑になる恐れが大きいので書かない。
ジェノサイドとはご承知の通り、大量虐殺のこと。世界のあちこちで今でも現実に起こっていることであり、その様子の一端がこの本の中でもリアルに描写されている。人間は生物として欠陥種なのだろうか。
今年今までで読んだ小説ではベストワンだ。
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