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2011年9月 3日 (土)

運命峠

BSフジで「運命峠」をやっていた。原作は柴田錬三郎。主演の秋月六郎太は松平健、宮本武蔵役が三浦友和、すごいね。
柴田錬三郎は眠狂四郎シリーズで知られているが、その前に発表した時代小説三部作「孤剣は折れず」「美男城」「運命峠」こそが柴錬の真骨頂であった。
生まれて初めて小学校六年生の時に小遣いで買ったのが「孤剣は折れず」だった。この本については思い入れがありすぎるので別に語る。
この三部作には柴田錬三郎の時代小説のすべてがある。
柴田錬三郎は小説の中で女を殺す。決して女性が幸せになるような結末にしない。そしてそのようにBSフジのドラマではヒロインの千早がすべてを秋月六郎太に託して命つきる。
とんでもない。この三部作で、女性が非業の死を遂げるのは「孤剣は折れず」と「美男城」だけである。最後の「運命峠」だけがハッピーエンドなのだ。そのことについて論じたいことは山ほどあるのに。
原作ではあり得ないシチュエーションの中で、馬で去っていく三人の姿に単純に感激していたこちらをどうしてくれるのだ。
そもそも柴練のドラマ化でなるほどと思ったのは市川雷蔵の眠狂四郎シリーズしかないけれど・・・。
松方弘樹が眠狂四郎を演じた映画の話も語りたいけどきりがないのでこれで今回は終わり。

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