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2011年9月21日 (水)

中国ウオッチ・協約無効

韓国外交通商部が国会に提出した資料によれば「日本が強制的に韓国の外交主権を剥奪した1905年に結ばれた『乙巳条約』は無効であり、さらに日本が一方的に清朝と結んだ『満州と間島に関する日清協約』も無効であると主張した。
ポイントのひとつは現在中国領となっている延辺朝鮮自治州はそもそも韓国の領土だとの主張である。
ただし現状に鑑みて、すぐ中国に領土返還を求めるのは困難と判断、時間をかけて歴史・国際法・政治外交などの側面から対応していくことを提唱している。
中国側からは「『延辺朝鮮自治州』は歴史的に朝鮮の領土だったことは一度もない。中国と韓国には領土問題は存在しない。領有権の主張は両国にとってプラスにならない」とのコメントが返された。
過去にさかのぼって条約や協約の無効を主張するのは韓国の悪弊である。心情的には理解できないこともない部分があるもののこのような主張が他国に受け入れられることはあり得ない。
それをもっとも知っているはずの外交通商部がこのような報告を提出することの背景には何があるのだろう。
今韓国では「独島(竹島)は韓国領である」という主張について声高に叫ばないと「非国民」であると見なされかねない風潮が蔓延しているようだ(韓流スターも自国に帰ると踏み絵のようにこれをやらされているようだ)。そのような風潮の延長が、このようなエスカレートした主張につながっているのだろう。
韓国ではかなり偏った歴史教育がなされているようだが、軍事独裁政権の軛から放たれたはずなのに、いつまでその亡霊を引きずって行くのだろう。
それよりも19世紀の李氏朝鮮が、イギリスやフランスに蚕食されていく清国を見ながらどのような対応をしたのか、なぜ日本やロシアや中国の餌食になってしまったのか、何が出来て何をしなかったから失敗したのか、歴史を検証し直した方がよほど有意義ではないのか。
日清戦争は日本と清国の戦いではあるが、戦争の原因は朝鮮半島を巡ってである。
これを言うと韓国の人は激怒するが、韓国は第二次世界大戦の戦勝国ではない(このことについては日韓基本条約締結の時、韓国が戦勝国としての要求をしたが、日本が否定し、韓国がそれを受け入れたという事実がある)。そのとき朝鮮半島は日本の国だった。韓国は存在していなかったとも言えるし、もし存在していたとするなら敗戦国である。
これを韓国民も直視しないと歴史を乗り越えることは出来ない。
もちろん朝鮮半島を植民地にした日本の行為が侵略行為であったことは間違いのない事実であり、それに関する賠償は正当になされるべきであったとの思いはあるが、すでにそれについては日韓基本条約締結により解決している。それに不満があるのであれば(もちろん不満だろう)条約の改定を韓国から提案し、新たな条約が相手国(日本)の了承を得られるよう努力すべきであろう。
あのときの条約は無効だ、などと後で言う国はそもそも条約を結ぶ資格がない。

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