北海道⑥
10月25日・紋別 同行の友人がくたびれたという。口に出すほどだからよほど疲れてきたのだろう。友人は5歳年上だ。気がつくべきだった。28日に仮予約していた小樽からの便を26日に変更した。今日は紋別から層雲峡を通り、道央道で小樽近辺に泊まることにする。明日の小樽からの便は朝10時半出発なのだ。
忍路(おしょろ)という地名が目に入った。すぐ宿を取る。料金を聞いてびっくりする。素泊まりみたいに安いのだ。「二食付きですか?」「そうです」「着いたら肴でお酒が飲みたいのですが、何か追加料理を用意してもらえませんか」「追加料理は必要ないと思います。十分あります。ただしお酒はありませんので着く前に調達してください」「持ち込み料は不要ですか?」「もちろんです」。
何となく不安を感じながら石北峠を越えて層雲峡へ向かう。今にも降り出しそうだ。層雲峡のハイライト、「銀河の滝」と「流星の滝」を見る。国道をちょっとそれた駐車場の目の前にその壮観な滝はあった。
道央高速道を快適に走るとたちまち札幌へ到着。さらに札樽道から小樽へ。小樽のフェリー乗り場を確認し、小樽駅周辺や町中を何となく走る。時間をつぶして忍路へ。小樽からトンネルをいくつか抜けると人家がまばらになり、国道から脇道に入ると忍路の集落だ。店も何もない。そのまま走ったら小さな港に出てしまった。民宿など見当たらない。宿へ電話する。いわれて気がついたら小さな忍路神社の脇に道がある。そこから登りの道の行き止まりにその民宿はあった。看板は手書きに小さいのがあったが着いてからでないと分からないから目印にはならない。
友人が虫の心配をする。尋ねると今年はこの辺では大発生はないから大丈夫、とのことであった。この民宿は寝るところと食事をするところが別である。主人夫婦の家のほうで食事。心配していた食事は今回の旅で一番すばらしい。おなかいっぱいになって大満足だった。朝も食べ過ぎるくらいいただいた。
朝、小樽のフェリー乗り場に早めに向かう。小樽から新潟への便だ。海上は時化。揺れることを覚悟する。また、出発と到着が一時間ほど遅れるかもしれないという。
ほぼ定刻に小樽港を出港。港の職員が整列して見送ってくれている。
行くほどに暗雲が立ちこめ、波が高くなってきた。うねりで船が縦に横に揺れる。まっすぐ歩きにくい。
長い夜を船体のぎしぎしという音と波の当たるドーンという音を聞きながら眠る。細切れだが、おおむね眠ることが出来た。夕食に飲んだ十勝ワインのおかげか。
明け方、新潟港に入る。少し遅れたが、問題なし。帰ってきたぞ。
今回の北海道の旅はこれでおしまい。ほかにおもしろい話や良い写真もあるけれど、かなり飛ばしてしまった。あしからず。ところで今回の旅のうち、特におすすめの宿のみ紹介します。
ワイス温泉 〒048-2141 北海道岩内郡共和町ワイス256-35 0135-72-1171 お湯がとても良いです。料理も満足。虫は確認ください。
民宿 くつがた荘 〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形字本町 0163-84-2038 ご主人も女将さんも話し好きです。
旅人の宿 たなか 〒048-2561 北海道小樽市忍路1-518 0134-54-2000 URL:http://www5.piaia.or.jp/rannsima/ ここはまた行きたい。
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ふらり自由な旅いいですね。さすがに彼もお疲れの様子。そのうち機会を見て
彼からもお話を聞くつもりです。都合つけばご一緒に。
投稿: noriko yamazaki | 2011年10月30日 (日) 20時26分
確かに忍路は民家が少ないですが(TωT)集落とはカナシスネェ…。でものどかで良いところでしょ( ´艸`)またいらして下さいね♪忍路の住人より(*^ー^*)
投稿: | 2012年11月 7日 (水) 19時07分