北朝鮮に異常な動き
韓国の政府当局情報として「昨年11月の延坪島砲撃事件当時とよく似た動きが北朝鮮に見られるので韓国軍が警戒態勢に入った」と韓国メディアが伝えている。
北朝鮮は戦闘機を北方限界線付近に移動させていること、地対空ミサイルを近くの島に移動させていること、地対艦ミサイル基地に動きがあることなどがとらえられているという。
韓国は李明博大統領が国賓待遇で米国を訪問中であり、韓国軍の首脳部の交代時期でもある。そのタイミングを見て何らかの行動を起こす懸念がある可能性があるというのだ。
実は10日に韓国の反北朝鮮団体が、軍事境界線付近で約20万枚の北朝鮮の体制を批判するビラを散布しており、北朝鮮側は、ビラの散布は「公然とした戦争行為だ」という警告を発していた。
北朝鮮は来年、金日成の生誕100年、金正日の生誕70周年、金正恩の生誕30周年にあたり、何らかのデモンストレーションがあることは必至と見られている。また金正恩への政権委譲のためには国内にアピールできる功績が必要であり、金正恩が軍の実権を握りつつあるとの情報の中で、軍部が先走った行動をする可能性も否定できない。
さらに核兵器についてもミサイル搭載可能なサイズへの開発がそろそろ完了する頃と見られており、確認のための核実験への時間稼ぎの行動に出ていることも考えられる。
先般金正日はロシアを訪問し、新型兵器、特に最新の戦闘機の導入についてロシアから了解が得られたことで気が大きくなっている。本当は過去のいきさつから最新の中国の戦闘機を導入したかったのだが、アメリカや韓国に配慮して胡錦濤が断ったことでロシアに頼みに行ったのだ。現在空軍力では機数では北朝鮮が多いが、古いものしかないので最新鋭の戦闘機をそろえている韓国のほうが圧倒的に有利だ。それがロシアの最新鋭機が配備されると戦力バランスが大きく変わる。ロシアの南下政策の意思を背景に北朝鮮がどんな行動に出るか、きわめて憂慮する状況なのだ。金も燃料もない北朝鮮にロシアが後ろ盾として動くからには当然それ以上の見返りを期待しているのは明らかだ。ロシアは現在北方四島への軍備を強化中であり、ミサイルの配備が拡大していることはすでに報道されている。
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