大沢在昌著「やぶへび」(講談社)
ドン姫がブログを見た。不快か?と聞いたら「ホントのことだから」と答えた。大人になったもんだ。仕事は暇だという。世の中確かに不景気なのだ。
さてこの本だが、金も腕力もない40歳の元刑事が、金に困って偽装結婚した。その相手が記憶喪失になって成り行きで転がり込んでくる。
悪い予感が当たり、つぎからつぎに難局が押し寄せる。この男、力はないが妙にストイックなところがあり、普通なら逃げ出すか放り出すところを逆に頭から突っ込んでしまう。そうして事件の全体像がおぼろげに見えてきたとき、全てを打開する方法に思い至る。もちろんそれで物事が治まるはずもなく、意想外の真相にさらに窮地に陥るが・・・。
軽快なテンポで物語が進んでいく。これぞエンターテインメントだ。
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