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2011年11月30日 (水)

中国ウオッチ・北京の大気汚染

北京オリンピックの時、北京の空気が汚れていることをいやがって参加を拒否したマラソン選手がいた。多くの国が直前まで北京に入らず、日本で調整した。試合が大会の最後の方だから開会式には参加しないという選手もいたという。中国政府はあまりの悪評に、オリンピック前から大会終了までの一年間、かなり規制をかけて大気汚染を軽減する努力をしていた。上海万博の時も上海市は同様の規制を行っていた。そのかわり規制解除後にはそれ以前よりもひどくなったと言われている。
10月にはその北京でオリンピック以後最悪、といわれるほどの状況になった。窒息しそうなほど濃い霧に覆われたのだ。アメリカ大使館は独自に汚染度を調査し、北京の大気汚染は警戒レベルを超えている、と発表した。
ところが同じ時期の北京政府の発表では「軽度の汚染」であった。しかし地元の気象台は市民に「屋外の活動は避けるように」と警告を発していた。その後政府に対して北京市民から非難が殺到した。「15分外にいるだけで喉が痛くなるような大気が軽度の汚染なのか」「軽度でも軽度でなくても軽度というのか」と批判している。
これに対して北京の副市長は「近頃北京の大気について国内のみならず、国外からも横やりを入れる輩がいる。いちいちそれについて論ずるつもりはない。」と反論した。「そのような横やりとは関係なく、さらに大気の質を改善することにつとめ、クリーン北京の概念を実現していく」と述べた。どうも概念を改善することを優先しているようだ。
その後非難が収まらないことから、11月になって環境保護局が「北京の大気は浮遊粒子物質が国家基準を20%上回っているがこれは汚染として軽度だ」と発表した。またアメリカ大使館の発表した数値について「彼らの測定方法も正確度も知らない。メディア扇動を感じる」と述べた。世界的に大気の浮遊粒子物質は2.5μm以下のPM2.5という数値の量で見るが、中国は10μm以下のPM10を使っている。これでは比較にならない。どおりで「軽度」という判定が出るわけだ。この指摘に対して北京の環境保護局は「PM2.5を観測する設備は整っており、いつでも結果を出せるが、国と歩調を合わせる必要がある」と説明している。今のところできるけれどやらない、というわけだ。

珠江デルタ地域、長江デルタ地域、北京、天津、河北などの地域性大気汚染は深刻の度を増している。広州、深玔、上海、南京、蘇州、天津などの大都市がスモッグに覆われる日数は年間30%~50%になっていると発表された。
この発表の後、2016年から中国全土でPM2.5の観測が開始されることがきまった。

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