深町秋生著「デッドクルージング」(宝島社文庫)
2015年、日本の格差社会はさらに拡大し、犯罪は過激化している。北朝鮮の混乱から脱北した姉妹の妹が、襲撃事件の巻き添えで死亡する。その姉というのが特殊な訓練を受けた人間兵器のような存在だった。復讐を誓う彼女が襲撃事件の犯人を追及していく中で立ちはだかる敵をなぎ倒していくところが凄まじい。そして襲撃事件のそもそもの目的が明らかになったとき、その事件と彼女が実は無関係ではなかったことも明らかになる。
最近のクライムノベルの暴力シーンは過激だ。昔は大藪春彦や西村寿行の小説が過激に感じていたが、それがかわいいくらいになってきた。世の中がそれに先行しているしている以上仕方のないことだろうか。リアルすぎるとエンターテインメントを逸脱しそうだ。それがリアル?
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日本一長いにんじんのジュース発売=山梨〔地域〕
200167
投稿: 日本一長いにんじんのジュース発売=山梨〔地域〕_285394 | 2012年1月 5日 (木) 13時24分
作者がハードボイルドみたいだからねぇ。
とりあえず身を預けたら、文章に身を任せるみたいな。
ただ、ハードな作品が苦手な方は、キツイでしょうね・・・。
やっぱりこれも作者 深町さんの性格に由来してるんですね。
深町さんの性格を書いてる記事を見つけましたが、
どうやらハデじゃないとダメみたいですよ。
http://www.birthday-energy.co.jp
しかし若い女性で破天荒とは、まったく深町さんの作品の通りではないですか!!
わたしも、次作を読むと思います。
投稿: 野菊 | 2012年5月 3日 (木) 22時33分