映画「あの頃ペニーレインと」
2000年アメリカ映画。監督・脚本・キャメロン・クロウ、出演・パトリック・フュジット、ケイト・ハドソン、ビリー・クラダップほか。
全編を流れるロックミュージックがノスタルジーをかき立てる。こんな映画に出会えたことがうれしい。
主人公のウィリアム・ミラーは監督のキャメロン・クロウそのものでもあるようだ。弱冠15歳にしてロック雑誌の「ローリング・ストーン」の記者であったことはそのまま実話らしい。彼が「スティルウオーター」という売り出し中のロックバンドのツァーに参加して密着取材する中でペニー・レインと名乗るグルーピーの女性と出会い、いろいろな経験をして少年から大人になっていく物語だ。
ペニー・レインというのは知っているひとは知っているビートルズの有名なナンバーだが、元々はリバプールにある通りの名前だそうだ。グルーピーというのは追っかけのことだが、ここでいうグルーピーはスターに近づいて簡単に寝る女をいう。ペニー・レインと仲間の女性たちは自分たちは断じてグルーピーではないと言う。
どのバンドもそうだろうが、グループの中には才能のあるものないものがあり、人気が集中するものと人気のないものがあって互いにまとまったり反目しあっている。元々繊細な神経の連中なのでいろいろぶつかり合い、傷つけあってしまうのだ。ペニー・レインたちがグルーピーとは違う、と言い張る根拠は「グルーピーはその場だけ良ければいい。私たちはバンドと盛り上がり、そしてバンドと一緒に傷つくの」。
ペニー・レイン役のケイト・ハドソンはちょっとドリュー・バリモア似の女性で物語が進むとともにその魅力が輝いて見えた。
この映画を見てあの頃(1970年代終わり頃)の音楽をもう一度聴きたくなる、そんなすてきな映画だった。
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