中国ウオッチ・春節四題
中国の旧正月・春節に関する話題を四つほど。
①帰省ラッシュで汽車の切符がとれない人が多かったことは報告したが、江蘇省蘇州大学の学生李さんとその友人二人は、案の定切符が手に入らないので実家のある塩城市までの約400Kmを歩いて帰ろうと決心。14日に出発して22日の大晦日には帰着するつもりだったが、なんと19日の午後には塩城市についていた。あいにく冷たい雨の降る日が多くつらい行軍だったらしいが二人とも元気だという。6日で400Kmというのは凄いペースだ。
②年越し商品の贈答は中国の暮れの風習だが、近年魚介類の人気が高いと。ただ中国の国土は広いのでほとんどが冷凍である。この水増しがひどいことになっているという。「反復冷凍法」という手口は、いったん冷凍した魚介類を繰り返し水につけて再び冷凍すると氷で最大4割くらい重量を増すことができるそうだ。小魚やエビの塊で袋に入っている冷凍物はほとんどこの手口のものだという。また大型のエビなどには水を注射器で注入して重さを増やしているものが多い。かなり高価なものなので一割程度の増量でもかなりの利益につながる。中国では魚介類は目方で取引されるのでこのような手口が通用すると云うがいやはや。
③中国の国民的年越し番組「春節聯歓晩会」(紅白歌合戦のまねから始まったが、歌だけではなく、手品やコント、漫才など多彩な番組)で、人気コメディアン二人が演じたコントが、日本のアンジャッシュの「スーパーの面接」というコントのぱくりだったとネットで暴かれて話題になっている。最後を少し変えてハッピーエンドにしているところが違うそうだが、題も「超市面試」だからそのままだ。このコントは拍手喝采で大受けだったらしいが、指摘に対して何のコメントも今のところ出ていない。
④中国では大晦日の晩に家族がそろって豪華な食事を取る「年夜飯」という習慣がある。日本の年越し蕎麦とおせち料理が合体したようなものだ。レストランやホテルに予約して食べに出かけることも多い。毎年その豪華さを競って一本10万円の白酒(パイチュウ)や一卓10万円以上の料理などが話題になったりする。「下着ショー」などというとんでもないショーが付いてくるなどわけの分からないものもあり、エスカレート気味だ。レストランやホテルは稼ぎ時とばかり趣向を凝らして客寄せをする。ところが中国のこと、トラブルのニュースに事欠かない。過剰に予約を受けたために席がない、VIP待遇超豪華コースのはずがみすぼらしい料理しか出てこなかったりというのがあった。なにやら日本でも豪華おせち料理を頼んだら伊勢エビの代わりに車エビだったり、すかすかだったりというのを思い出すが、「家でのんびりと年夜飯を食べよう」と呼びかけるメディアがあるが正論かもしれない。
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こんにちは、初めてコメントします。もな と申します。とても楽しく、知識も増える素敵なブログですね。
3番目の記事のパクリについてはメディアはすごく騒いでいますが、確かにまだ本人たちのコメントがありませんね。でも私はこの日本のコメディアンの存在すら知りませんでした。いろんなところから台本を探してくるんですね。。逆に感心しました。
4番目の年夜飯ですけれど、本当にトラブルが多いので先月ラジオで「予約するだけじゃなくて”合同”(契約書)を交わしてておきましょう」と言っていたのにはちょっと苦笑いでした。食事の予約にそこまでしなきゃいけないなんて。予約する側も店の方も問題があるようですね。
投稿: もな | 2012年1月24日 (火) 20時06分
もなさん、コメントをありがとうございます。台本は主にniftyの海外ニュースからですから特別なところから集めているわけではありません。ただそのニュースから何かを感じたら、書きたくなるようになるまで抱えておいて書くようにしています。中国に対して辛口に見えるでしょうが本音は中国が大好きです。これからもよろしく。
投稿: OKCHAN | 2012年1月24日 (火) 21時05分