中国ウオッチ・三つの恐怖
北京の新聞が、春節に帰省する若者に三つの恐怖があると書いていた。
北京の大学を卒業してそのまま就職した若者が田舎に帰ると、親や親類、近所の人から北京での生活の様子を聞かれ、「月給はいくら?」「北京に遊びに行くから泊めてくれ」などといわれる。そのときに胸を張って答えられる若者はわずかである。たいていは少ない給料で、他人とルームシェアしながらかつかつの生活をしている。人を泊められるような状況ではないのだ。
また、田舎に帰れば親類縁者の年下のものにお年玉をあげなければならない。それと、縁者たちへそれなりの土産物を持参することも欠かせない。その出費が負担で、口実をもうけて帰省しない若者もいる。
さらに晩婚化が進む中国で、親から無理矢理見合いを薦められることが嫌だ、という若者も少なくない。見合いを断りたい女性のためにボーイフレンドの貸し出し業なるものも現れたという。
一人っ子政策のもと、親にとってたったひとりの子どもである。自分の身を削って子どもに金をかけ、大学を出し、自分の余生を子どもに託せるものと思っている。ところが大学を出ても豊かな暮らしが出来るのは一握りの若者に過ぎない。就職すら出来ないものも多い。親の気持ちが分かるだけに若者としてはつらいところだろう。
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