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2012年1月27日 (金)

マツダ事件の裁判

 昨年、広島の自動車会社のマツダで工場内を自動車で走り回って次々に人をはね、一人を殺してそのほかの人にも重軽傷を負わせた事件を記憶しているだろうか。その裁判が昨日行われ、テレビで犯人の言い分が報道されていた。「9人目以降は覚えていない」とのことで、これをもとに弁護士は心神喪失を主張しているという。

 なぜ9人目以降を覚えていないと主張するのか。9人目以降に死亡した人と重傷者がいるからだ。そんなに都合のいい心神喪失などあり得ないが、大まじめに弁護士がそれを根拠に罪を軽くすること(できれば無罪を主張するつもりだろう)を主張しているというのに対して怒りを覚える。

 実はその9人目以降の被害者が私の息子なのだ。突然はね飛ばされて、脇にいた人は即死したと思ったというような飛ばされ方だったらしい。そうして行き過ぎた車は、なんともう一度向きを変えて向かってきて、再びひき殺しに来たという。息子は無意識に工場の壁際に逃げてそれだけはよけることができた。

 息子は昨年秋くらいまで後遺症が残ったものの奇跡的に大きな怪我もなく、九死に一生を得ることができた。あまり神を信じる方ではないが、このことだけは心から神に感謝したい。

 犯人はマツダで就業中のいじめがこの事件の原因だといっている。しかしこの犯人は職を転々として、マツダに在籍していたのはパートとしてのわずかの間だけだった。仕事がきちんとできなければ注意されるのは当然だが、犯人にとってはそれがいじめと考えられたのだろう。詳しいことは裁判で明かされると信じたいが、自分は被害者であるとのいいわけが通用するような事件ではないのに、このような主張をする犯人が心の底から許せない。

 もし息子に万一のことがあったとして、このような犯人が心神喪失で赦免されるようなら、私は法律を犯してでも犯人を殺すことを真剣に考えるだろう。法律が全く機能しないのなら法律は無意味だからだ。

 息子が無事で犯人も私も助かったわけだ。

 

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コメント

 私にとってとても衝撃的な内容でした。身内でそんなことがあっただなんて心からお見舞い申し上げます。ご子息のその後の経過が良好だったのは本当に不幸中の幸いでした。「理不尽」この言葉を使いたいときは極端にむなしい気持ちと怒りの気持ちが混ざっている時で、近年特に多いように思います。これが世の中なんでしょうか。

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