野崎昭弘著「逆説論理学」(中公新書)
パラドックスのいろいろについて論理的に解析、解答していく。
正直なところ三分の一はむつかしくてついて行けないところがあった。20歳前後の頃なら楽しんで一晩考えたかもしれない(無理か)が今はその根気がない。この本は昭和55年に初版だから大昔の本で、若いときに飛ばし読みして、いつか暇なときに楽しんで読もうと取って置いたものだ。
ギリシャの詭弁哲学の問題、例えば「アキレスと亀」などは自分なりの解答を持っているが、厳密に考えるとけっこうむつかしい問題のようだ。この本の最後にマイナスにマイナスをかけるとなぜプラスか?というのがけっこう数学が嫌いになるきっかけになるところだが、その説明が数学者にもむつかしい問題だと云うことが分かって面白かった。
無限について、そして集合論など、数学が趣味の人には楽しめる本だと思う。こういう本は古くなることはない。
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