中国ウオッチ・解放条件拒否
スーダンで29人の中国人が反政府勢力に拉致された事件で、反政府勢力側から出された人質解放の条件をスーダン政府が拒否した。
反政府勢力は中国側に対して、スーダン政府が条件をのむよう働きかけて欲しい、そうすれば人質を解放する、と伝えてきた。すでに中国政府は交渉その他のための人員をスーダンに送り込んでいると伝えられている(特殊部隊でも送ったのだろうか)。
スーダンの反政府勢力というのはもともと南スーダン独立を求めていた勢力であり、現在その主力は独立した南スーダンの政府軍となっている。一部がスーダンに残留していること自体が異常なのだ。この主張(反政府勢力と軍事的に戦わない、そして反政府勢力の捕虜を解放する)を認めるとスーダンそのものの存立に関わることになってしまうのだ。
ところでスーダンのバシル大統領は、一部マスコミでは「世界最悪の独裁者」と呼ばれており、西部地域のダルフールで住民少なくとも7万人以上を虐殺したといわれている。国際刑事裁判所はバシル大統領に逮捕状を出している。そのスーダンと中国は極めて親密な関係であり、昨年国際的な非難を浴びながらバシル大統領は中国を訪問し、歓待されている。
こういうややこしいところとつきあう中国というのもなんだかなりふり構わないところがあってさもしい気がする。
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