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2012年2月17日 (金)

「清末見聞録(清国文明記より)」・北京近郊の名勝・万寿山②

1010_18頤和園。回廊。

1010_31仏香閣。

1010_42昆明湖から仏香閣を遠望。

 大道を挟んで一大牌楼がある。題して涵虚(かんきょ)という。牌楼を入って左へ行き、外務部宿直所に入って休憩する。ここに外務部から一行接待のために派遣された唐家楨(とうかてい)氏が、何くれと一行の斡旋の労を執ってくれた。さて、一行がそろうのを待って、十一時にここを出て頤和園の南門に向かう。門の正面には門と同じほどの大きさの影壁(インピ)がある。これをぐるっと回っていく。正門はもちろん行幸の時のみ開くもので、右の小門から入る。門前には一分隊ほどの兵士が警護しており、一行に対して奉銃の礼を行う。誠に仰々しいことである。さて、さらに門を二つほど過ぎると仁寿殿がある。殿前には銅製の龍鳳がおいてある。ここは臣下に謁見を賜うところで、左右両廂はその後御饌(ぎょせん)を賜るところという。
 仁寿殿の左を回り、松、杉の木立を過ぎるとすぐに昆明湖畔に出る。折から湖上一面は雪降り積もり、日光に映して皎々皚々(こうこうがいがい・雪で真っ白に輝いていること)さながら白玉世界のようである。遙かに楼閣の湖心に浮かぶのを見る、疑うらくはこれ龍宮か、また長橋の空に架せるあり、天の浮き橋とはあれか。振り返ってこれを問うと曰く龍王島、曰く玉帯橋であるという。右手には万寿山が聳え、山腹に殿楼が櫛比し、黄金の瓦色、丹碧の文彩、燦爛として眼をいる。そうしてその最も高いのは仏香閣という、十里向こうからでもこの高閣を望むことができる。正面には湖を隔てて西山に対し、薄紫に茜がさしたような山色、霞のうちにも鮮やかであって、近くは玉泉山の白塔もまた集めて一幅の絵の中にある。
 湖に沿い、石の玉垣を伝い、紆余曲折して楽善堂に至る。堂前には泰山石があり、鶴が舞い鹿が走る。ここは仁寿殿の廂房(しょうぼう)で御饌を賜った後、改めてまた親しく御側に侍するところである。堂の後方は西太后の便殿である。西太后御筆雲和慶韵(けいいん)の扁額が懸かっている。便殿はその他の殿堂と同じく、柱は丹塗りで欄間は丹碧金藍等の諸色を用い、雲龍を描いてある。真にこれは光彩煥発人目をくらませる趣がある。









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