中国ウオッチ・10年連続世界一
中国が世界記録をまた塗り替えた。
中国の自動車事故による死亡者数は2011年には6万2000人以上となり、これで10年間連続世界一を達成した。なかなか目指しても達成できることではない。中国は人口が世界一なのだから当然、という意見もあるだろうが、自動車の保有台数は中国が1億400万台、アメリカは2億8500万台であるのにアメリカの死亡者数は4万2000人とだいぶ少ない。日本の保有台数は約7000万台だが、死亡者は4611人であった。比較すればいかに中国の死亡者数の割合が高いか明らかである。
中国でタクシーなどに乗って高速道路を走るとその神業的な運転(数センチの余裕があれば割り込む技術)と度胸の良さにはいつも敬服する。とても自分で運転したいとは思わない。とにかく中国(東南アジアもそうだが)では運転は気合いである。逡巡したら負けであり、負けたときは命が危ない。
中国当局は交通法規違反に対する処罰が軽すぎることと、ドライバーの道徳教育が不十分であることを問題としている。処罰についてはだから強化されていくだろう。しかし道徳教育などというものが中国で可能なのだろうか。年間に何十万人もの役人が不正行為で告発されて処分を受けており、それでもそれはほんの氷山の一角、などという国に道徳などあり得るのか。道徳などにこだわっていたら人に後れをとって損をしてしまう。親も子供が損をするようなことを教えるはずがない。人に譲るなどという精神は、かなり高等な文化のもとでしか成立しない。中国は文化大革命でその高等な文化を徹底的に破壊したのだからそんなものはそもそも存在しないのだ。
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