中国ウオッチ・炭素税とエアバス
EUは炭素税の導入を決定し、EU圏内に乗り入れる航空会社に炭素排出費の支払いを求めている。これに対し各国、特にロシアと中国から強い反発が起きている。
中国はエアバス・A330、45機の購入の認可を延期している。さらに10機の認可中止も追加されるという。これにより、中国からボーイング社へボーインク777、30機が新規発注された。
この中国による事実上の報復措置は関連会社にかなりのダメージとなっており、関連企業9社からEU各国に対し、炭素税が貿易摩擦の原因になっているので対策を講じて欲しいと訴えた。
欧州の債務危機にたいし中国のこのような報復措置はかなり深刻な影響を与える可能性がある。中国は結果が出るまでさらに追加の報復措置をとることが予想される。EUは炭素税の恒久的な利益を放棄して中国と妥協するかどうか意地の張り合いがつづくだろう。
中国もえらくなったものだ。ここで味を占めると世界中で自分の意を通す行動を繰り返すだろう。それが結局は世界の反発を招くことになることに気がつけばいいが、中国はこの200年間世界に簒奪され続けたという怨念を持っている。それが晴れるまでは実力行使を続けるのが当然と考えるのではないだろうか。
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