中国ウオッチ・ダンピング認定
アメリカ商務省は中国から輸出された4品目に対してダンピング、補助金認定をした。4品目は、増白剤、亜鉛メッキ鋼線、鋼製ホイール、シリコン携帯用電池ユニット。
このわずか一ヶ月の間で中国商品に対して7回同様の措置がとられていると中国側は指摘し、アメリカの貿易保護政策による貿易摩擦は、アメリカ大統領選挙が背景にあるとみている。
中国は国策で太陽電池をクリーンエネルギー産業の要としており、国家として補助をしてアメリカに売り込んできた。これがダンピング認定されることは中国にとってはダメージが大きい。
昔日本商品がアメリカで目の敵にされて鉄鋼、自動車などをはじめ多くの品目がアメリカの産業を保護する名目でダンピング認定された。日本の産業はこのためにかなりつらい目に遭った。繊維産業などは政争の具にされてついに産業として没落の憂き目を見ることになった。しかしそれを乗り越えて日本の製造業は鍛えられて強くなった。保護されたアメリカの製造業は結果的に多くが没落した。保護されて伸びる産業はないことが証明された。
アメリカは日本に対して行った強腰の貿易交渉とは違って中国にはかなり気を遣ってきたが、出る杭は打たれる。目立てばそれに対して対策をとるのはアメリカの常である。ただ、日本が苦労した時代と違い、保護すべき製造業がアメリカ国内に少なくなっており、中国で作られているものも多い。だから中国に対しては中国独自品に絞って手を打ってくるだろう。先般のレアメタル、レアアースに対する提訴がまず第一弾だったことがこれで分かる。
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