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2012年3月30日 (金)

映画「御用金」

 どうでしたか、この映画。1969年の映画です。私は大学生でした。やはり石原裕次郎は出ていませんでした。なんたる記憶違い。でもいい映画だったでしょう。何でこの映画がビデオにもDVDにもならなかったのでしょう。殺陣のすばらしさは抜群です。斬り合いの時の仲代達矢の息づかいはリアリティがあります。刀の重さが感じられます。それまでのチャンバラ映画が踊りのように流麗なものだったのが、三匹の侍以来一変しました。もちろん黒澤明の映画はまた別格ですが。
 中村錦之介の殺陣で印象的なのはさやごとたたきつけるように打ち込んでさやが割れたまま押しつけるように肩口から切り下げるシーンです。かっこいい。もっと印象的なのは、仲代達矢のかじかんだ手を自ら自分の胸元に入れて暖める司葉子のお歯黒の色っぽいことです。人妻が眉を剃り、お歯黒を染めていたことをきちんと見せる映画はこの映画くらいまででした。仲代達矢の手は司葉子の胸元のどこにあったのでしょう。おっぱいは案外あまり熱くありませんから少し外していたでしょうか。今なら分かります(初めて見たときはどきどきしましたが)。

浅丘ルリ子のすばらしさ、最初の神隠しに遭った村に群がるカラスの不気味さ、西村晃の居合いの迫力、語りたいシーンはいくつもあります。ありすぎて語り尽くせません。私の中の時代劇映画ベストワンは変わることはありませんでした。
 もちろん録画もしましたから少し間を置いてまた見ます。また新しい発見があるでしょう。

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コメント

はじめまして。

NHKBSで「御用金」を観た後ネット検索したところ、こちらを見付けました。どうしても誰かに何か云いたくて、ひとことだけお邪魔させていただきます。

「御用金」は、公開当時観たかったのに観れなかった映画の一本です。番組表にその題名が並んでいるのに驚いて即録画予約しました。

いやァ、面白かったです。娯楽映画としてのアイデアが、いっぱい散りばめられていました。

迫力のあるアクションシーンも観ていて楽しかったのですが、最後の対決を前にして丹波哲郎が薪で手を温めるシーンとか、夏八木勲が「しの殿…」と呟いて死んでいくシーンとかで、思わずはっとさせられるのも良かったです。

仲代達矢の緊張感溢れる殺陣まわりは格好良いし、雪の舞う日本海の漁村という舞台がまた綺麗でした。

最近でも、「十三人の刺客」リメイク版のように娯楽時代劇が作られてはいますが、CGが目に付きすぎていまいち楽しめません。

黒澤明、工藤栄一、そしてこの五社英雄、この監督達の時代劇は、ホントに面白いですね。

以上です。

突然の乱入コメント、失礼しました。御免下さい。

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