合意を合意する
消費税率引き上げについて民主党内の意見がまとまらない。どうも最近どんな会議も結論を出せないで終わることが多くなっているようだ。会議は意見の違う人間が行うもので、皆が同じ意見ならそもそも会議をする必要がない。だが最近見聞きする会議や討論、ディベートと称するわめき合いは、互いに自分こそが正しいという主張合戦に終わって何も結論を出すに到らないようだ。
どうしたらよいのか。多数決で決めるのが民主主義と云うが、それではいつでも数の多いものの意見が決定されてしまう。内田樹先生の受け売り(正しく受け売りしているのかどうか心許ないが)だが、まず会議の前に合意を合意することから始めたらいいのだ。この会議の目的は主張は主張として、合意を目的とするものであることに全員が合意することを確認してから始める、ということだ。合意が目的であるから相手の意見を聞かなければならない。相手の意見を聞かずに合意はできないからだ。そして合意することにだけは全員合意しているのだから合意に努力することが共通の目標になる。原理主義的に自分だけが正しいという囚われ(自分だけが正しいのだからそれ以外の意見は全て間違いであると云うことになる)から脱却すること、それが大人の話し合いというものだろう。
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