中国ウオッチ・恫喝外交
中国の環球時報が、オーストラリアの新聞記事を取り上げて報じていた。
日本と中国は周辺諸国(東南アジアなどを指しているようだ)に援助活動を行っている。その援助額は日本の方が圧倒的に巨額であるが、手に入れている見返りは中国の方がずっと多い。
日本はその国の人々が本当に必要だと思ったものを援助している。中国はその国の政府がほしがるものを援助している。まるで日本は子供のことを理解している親のようで、中国はお菓子とおもちゃをもってときどき尋ねる祖父母のようだ。
アジアの先進国としての日本は他国に問題解決の方法を教える資格があるように見える。中国は友人としてその国に援助を行い、友達を増やすことに成功している。友人はどんどん増えて影響力も高めているのは事実である。
ところがここへ来て中国は強硬姿勢に転じた。南沙諸島についてもこれまではフィリピンやベトナムに共同開発を呼びかけながら援助を行ってきたのに今は軍事力にものを言わせて力づくである。
このような中国の姿勢に対し、アジア各国が日本と共にアメリカに頼ろうと考えるのは当然の成り行きである。アメリカは労せずしてアジアとの関係を改善死ね中国は自分で自分の首を絞めている。
自分の力を見せつけて自己満足にひたっているが、国の利益を大きく損なっていることに早く気が付くべきである。
このオーストラリアの記事のような見方をしてくれる人がオーストラリアに、そして世界にいてくれるとたいへん心強い。まことに的を射た見方だと思う。
ところでこの記事を紹介した環球時報はどのような意図を持っているのだろうか。環球時報は人民日報の分身のような公的新聞でどちらかと言えば反日的傾向が強い。それがこのような記事を載せるのは、文官と軍部との間で意見が違うことの表れかも知れない。現在の恫喝的な行動は軍部がバックにおり、文官はそれはまずいと考えて、他国の新聞を借りて自分の意見を伝えようとしているのかも知れない。
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