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2012年7月16日 (月)

「ひるおび」にがっかり

 昼の時間のテレビではNHKのニュースのあとに「ひるおび」を見ることが多い。恵氏の感覚は比較的に色に染まらず素直なニュースのとらえ方で好感を持っている。ところが本日の大津市の中学生の自殺についてのコメントは余りにも支離滅裂でがっかりした。

 これはコメンテーターの一人である「尾木ママ」のコメントが原因だ。「犯罪」と「いじめ」の区別が全く付いていない上に今回の自殺があたかも教育問題のような言い方に終始していたことにある。「いじめた側にも人権がある」というあれである。この事件は犯罪であり、犯罪者である三人の加害者を先ず断罪すること、しかる後にそれを隠蔽しようとした学校や警察を糾弾するのが手順だろう。「尾木ママ」には「いじめ」と犯罪の区別はもちろん、加害者と被害者との区別もきちんと付いていないようであった。この区別の無い感覚から行くと、いつもの、誰も悪くない、実は社会が悪いのだと云うインチキに逃げ込むことになる。

 だから恵氏の最後の言葉は「奥が深い問題なんですねー」であった。世の中はそんなにややこしくない。悪いことは悪い、そして悪いことをしたら罰せられる、と云う当たり前のことをきちんと主張すればこのようなバラエティ番組は社会的な存在意味がある。「奥が深い」という感慨の言葉で終わっては何事も解決しないし無力感しか残らない。その害悪はかなり危険だ。

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