NHK時代劇ドラマ「慶次郎縁側日記2」4~6話
第四話「佐七の笛」
酒屋(酒の卸問屋で大店の山口屋)の寮に寮番という名目で隠居生活をしている慶次郎は飯炊きの佐七と暮らしている。佐七は偏屈で口数の少ない初老の男である。第一シリーズでは慶次郎と佐七がお互いの考え方や生活パターンの違いからことごとく対立していた。しかし佐七は一人娘の三千代を失った慶次郎の深い悲しみを誰よりも理解していた。そして佐七の偏屈さの中に毅然とした生き方の筋を見た慶次郎はいつしか言い争いを楽しむようになっていた。今の二人は長年連れ添った老夫婦のようにお互いがかけがえのない存在になっていた。
その佐七が月々の生活費を山口屋から受け取って帰る道すがら、ならず者に襲われて金を奪われそうになる。それを助けてくれたのがなんと少年の頃苦労を共にした親友の半次・高橋長英であった。半次は挫折して行方知らずとなり、数十年ぶりの出会いであった。
これを縁に佐七の頼みも有り、慶次郎は半次を山口屋に雇うよう依頼する。快く引き受けて貰い、佐七と半次の交友が再び始まった。昔、佐七は笛作りの職人を目指し、半次は一流の笛吹きを目指していた。最初に佐七がつくった笛を半次は大事に持ち歩いていた。長年の間に傷んだその笛を佐七は懸命に修繕する。そのために慶次郎の食事もおろそかになるが、苦笑いしてそれを見守る。ところが山口屋で酒の不正な横流しが行われているという情報が入る。疑われる半次に対して佐七がどういう行動を取ったのか、そして慶次郎は・・・。
左七と慶次郎の絆の深さに心がうたれる。
第五話「親心」
慶次郎のあとを継いでいる晃之介とその嫁である皐月の家庭を切り盛りしているのはおしづ・梅沢昌代という女中である。おしづは夫と乳飲み子を病で失い、そのまま皐月の乳母として皐月の実家で雇われた女で、皐月が生まれてからほとんど母親同様に育て、しつけてきた。だから皐月にとっては、おしづは女中というより身内である。そのことは出入りしているお手先の連中も他の身内ももちろん良く承知している。
皐月は娘が生まれてから余りに多忙となっているおしづを見かねて若い娘を雇い、「これからはゆっくり休んで欲しい、どこへでも行っていいよ」と声をかける。これはおしづにとって大きく傷つく言葉だったのだが皐月はそれに気が付かない。
そのおしづにはただ一人の身寄りとして妹のお稻・秋本奈緒美がいる。そのお稻は亭主に先立たれて、残された娘を連れて腕利きの大工と再婚していた。その大工には浜吉という男の子がいるが、ことある毎に連れ子の娘をいじめるし、お稻にはことごとく反抗する。そして近頃は万引きを繰り返すようになって困り果てていた。ついにその浜吉の心をつなぎ止めようとお稻までその万引きの手助けをするに到り、ついに自身番に捕まる事態となる。
浜吉は慶次郎が預かり、左七と人の道を説くのだがまったく聞く耳を持たない。だがその心の内を二人は何となく察することが出来るようになってくる。娘は皐月が預かっている。
ある日浜吉は寮から脱走、再び万引きをしようとするのだがその場を手持ちぶさたで町中をぶらついていたおしづが見つけて自分が万引きした、と云って罪をかぶる。そこへ駆けつけるお稻、慶次郎達が見たものは、そして浜吉は・・・。
第六話「再開」
まむしの吉次には自分を裏切って逃げた女房・石田えりがいる。残忍酷薄な面と、情にもろい面を併せ持つ吉次が、自分を裏切った女房に様々な仕打ちをするのだが、この女房もしたたかでその仕打ちを逆手にとって・・・と云う話。奥田瑛二と石田えりの対決みたいな物語だが、この回だけ一度見ていたので途中でうつらうつらしてしまい、じっくり見なかった。
吉次の二面性というのは、実は人間誰でもそうなのだろうと思う。それが極端なのが吉次で、人は自分自身のいやな面を見たような気がして反って人は反発するのかも知れない。それを見抜いているのは慶次郎だけであり、それが吉次が慶次郎を慕っている理由でもある。もちろん慕っているそぶりなど吉次は見せないが。吉次はとても魅力的なキャラクターである。
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