NHK時代劇ドラマ「慶次郎縁側日記2」第九話
「花の下にて」 おぶんは辰吉と暮らし始める。歳が二回り以上違う二人だが、今はお互いがかけがえのない存在となっていた。
常蔵(この男により、慶次郎の一人娘であり、晃之介の許嫁の三千代は自害することになった)の娘であることをいつも引け目に生きてきたおぶんにとって今の幸せに戸惑いがあり、不安でもあった。そのおぶんに対し、皐月は自分が幸せになりたいと思う心を恥じてはならない、と励ます。しかし慶次郎も晃之助もおぶんを見ると三千代を思い出してしまい、おぶんの幸せを祝福することが出来ない。さらに晃之助は難しい事件を抱えて対処に苦しんでいた。
その常蔵は藤沢の蚕小屋で病床にあった。
慶次郎は自分の迷いを断ち切るために辰吉を連れて常蔵を訪ねる決心をする。再び常蔵を前にして慶次郎の憎悪は燃え上がる。その慶次郎に対して常蔵はありったけの憎まれ口をきき、あざ笑う。「旦那の殺してやる、てえ言葉をまた聞かしてくれ。それを聞くと生きてやる、ていう気になるから」。思わず胸ぐらをつかむ慶次郎に対し、常蔵は慶次郎の手を取り、自分の首にかけさせて目を瞑る。慶次郎が手に力を入れようとしたその時・・・。
救いようのない悪人もまた生きている。その悪人の因果で人の関わりが生ずることもある。そのことが強烈に伝わってきた。
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