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2012年7月29日 (日)

映画「デビルクエスト」2011年アメリカ映画

 監督・ドミニク・セナ、出演・ニコラス・ケイジ、ロン・パールマン、クレア・フォイ他。

 ニコラス・ケイジはアカデミー賞の対象になるような映画にも出るが、この映画のようなB級映画にもどんどん出演する。当たり外れの幅も広いが、この映画はどうだろうかと思って見てみたら大当たりであった。

 舞台は14世紀中盤、十字軍の騎士としてペルシャと戦ってきたベイメン(ニコラス・ケイジ)とフェルソン(ロン・パールマン)の二人は、神の名のもとに行われる虐殺の様相となった十字軍に嫌気がさして戦線を勝手に離脱する。故里に戻ろうとした村で、一帯にペストが猖獗を極めていることを知る。

 ある城下町で脱走兵としてとらわれの身となったが、ペストにかかって瀕死の枢機卿からある若い女性を森の向こうの修道院に護送することを依頼される。
 その女性(クレア・フォイ)は魔女と見なされているが、正式に修道院へ連れて行って神の裁きを受けさせるのだという。ペストの大流行はこの魔女の仕業であり、修道院へ行って神の裁きを受けさせればペストの流行はなくなると皆信じているのである。

 ベイメンとフェルソン、枢機卿の護衛兵の中から選抜されたエッカート、牧師のデベルザック、道案内役に詐欺師のハガマー、そしてあとから一行に加わる騎士見習いのカイの六人は女を檻に入れた馬車を引いて修道院へ向かう。

 途中の村でエッカートを失い、さらにハガマーをオオカミに襲われて失って一行はばらばらになりそうになりながらかろうじて目指す修道院に到着する。一行がそこに到着して目にしたものは、そして魔女と見なされている若い女は本当に魔女なのか・・・。

 なかなか物語としてよくできているし、背景に描かれている十四世紀の城や村、山や森の様子が実にリアルに描かれていて、ダークな色調とパンフォーカスな映像がとても美しい。上出来な映画である。この時代を扱った西洋映画は大好きだ。それに悪魔や魔女が出てきてもちっとも怖くないから助かる。

 時代はこの映画よりややあとだったと思うが、ショーン・コネリーが主演した「薔薇の名前」を思い出す。そういえば「薔薇の名前」にはロン・パールマンが出ていた。ロン・パールマンと言えば「エイリアン4」でも強烈な印象を残してくれた。

 これは拾いものなのでブルーレイに残しておこう。

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