グリーンランド
世界地図を見ていると、とてつもなく大きな島が目につく。デンマークの旧植民地で世界最大の島、グリーンランドである。2003年に高度の自治権が認められて自治政府があるが、デンマークに帰属する。国民投票ではデンマークからの独立希望が多数を占めているので、独立の可能性もある。大部分が北極圏で、島の80%以上が氷と万年雪に蔽われており、沿海部の一部のみ居住民がいる。人口は約54000人。
そのグリーンランドが中国人労働者3000人を受け入れる方針であることを発表した。鉱業資源分野の大規模事業を請け負った中国企業が派遣するものである。
これに対してデンマークの労働組合が強硬に反対している。極めて低賃金で、しかも週に60時間も働くと云う中国人労働者は受け入れがたいというのだ。
しかし自治政府は、デンマークには労働力が極めて少なく、中国人労働者を受け入れても既存の住民に労働問題が生ずることはない、と主張している。グリーンランドの経済にこの事業が大きく寄与することを期待しているようだ。
人口の5%以上の労働者を中国から受け入れるというのは大変なリスクである。この労働者達が移民として定着する可能性はあるのだろうか。さらに追加でどんどん受け入れているうちに気が付いたら中国人だらけになってしまうことはないだろうか。中国が資源を求めて世界中でどんな行動をし、地元とどんな軋轢を起こしているか良くグリーンランドも調べた方が好い。
ただ、シンガポールのように移民として大量の中国人を受け入れながら、教育と規制によって、中国本土の中国人とは違う、中国系シンガポール人を作り上げている国もある。グリーンランドが経済だけを考えて中国人労働者を受け入れて中国企業のやりたい方題にさせることのないように注意して欲しい。
そうでないとデンマークからの独立どころか、気が付いたら中国領グリーンランドになってしまうかも知れない。
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