こんな日もある
昨晩はなかなか眠ることが出来なかった。寝付きの良いことには自信があるので、眠りそびれたら起きていれば良い、と本を読んだりする。そうするといつの間にか寝ているのだけれど、昨晩は(つまり今朝は)気が付いたら朝だった。
眠るために引っ張り出したのは中原中也の詩集だ。詩はどちらかといえば苦手で、あまり感興をそそられないのだけれど、この中原中也、萩原朔太郎、島崎藤村だけは気に入っている。しかし、詩集など読むのは本当に久しぶりだ。急に「自恃だ、自恃だ、自恃だ、自恃だ、」というフレーズが頭に浮かんで消えなくなったのだ。これが中原中也の詩の一節であることは記憶にあるのだが、何という詩だったか分からない。
それを知りたくて読み出したらようやく分かった。
「盲目の秋」という詩の第二パラグラフにあった。
これがどうならうと、あれがどうならうと、
そんなことはどうでもいいのだ。
これがどういふことであらうと、それがどういふことであらうと、
そんなことはなほさらどうだつていいのだ。
人には自恃があればよい!
その余はすべてなるまゝだ・・・・
自恃だ、自恃だ、自恃だ、自恃だ、自恃だ、
ただそれだけが人の行ひを罪としない。
平気で、陽気で、藁束のようにしむみりと、
朝霧を煮釜に填(つ)めて、跳起きられればいい!
名古屋から帰ってゆっくりしようと思ったのに、気持ちのリズムが狂っているようだ。こんな日もある。
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