米国並みに!
玉木林太郎OECD事務次官が日本記者クラブで会見した内容を読んで仰天した。
「中国のGDP成長率は2010年~30年に5%代半ば、2030年~50年には2%代半ばに鈍化するものの、2060年までに中国の一人あたりのGDPは現在の米国並みになり、全体のGDP規模は断トツで世界一となる」という。
この予想は世界のGDPが2060年には4倍以上になるという前提にもとずくらしい。
もしこれが正しいなら、エネルギー消費量は現在の少なくとも4倍以上になることが必然である。中国のGDPあたりのエネルギー消費量は日本の約6倍である。中国のエネルギー消費効率が如何に改善されたとしても、現在の日本よりよくなる見込みは今のままでは有り得ないから、エネルギーの消費量は5倍以上に増えるという予測である。
どこからそんなエネルギーを、そして資源を持ってくると言うのだ。世界はすでに限界に来ている。あとは限られたものを如何に再配分するのか、ということを考えなければいけないはずなのに、こんな有り得ない予測をとくとくと語るこの人物は妄想患者だろうか。
世界は今のところアメリカだけが豊かだから何とか回っている(そのアメリカですら再配分がうまくいかずにぎくしゃくしている)。中国までアメリカ並みの豊かさを享受できる日など絶対に来ない、と私は思うがこの人物はそう思わないらしい。私のなかで愚か者のリストに入れることにした。
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