栂池・樹々と山と出会い
まだ梅雨明け前の山だから天候に恵まれるかどうか半々だと思っていた。とくに栂池では雲が次第に垂れ込め、ロープウエイで上へ上がっても山が見えるかどうか、と思っていた。
雪ムロに保存して熟成させた酒。ワンショットをいただきたいが車だから断念。乗り継ぎの駅にある。薫香を漂わせてすれ違った初老のおじさんがうらやましい。
なんとロープウエイの終点で降りると山が綺麗に見えた。雲の上に出てしまった。
遊歩道への入り口で、兄貴分の人が大きな声を上げた。何事かと思ったら、むかし勤めていた会社の人であった。もちろんその人もリタイアしている。夫婦でツアーに参加したらしい。もともと山歩きの好きな人だから全くの奇遇というわけではないが、驚いた。「OB会に参加しろよ!」と声をかけられる。
散策したあと、下りのロープウエイに乗っていたら辺りが全く雲の中に入った、と思ったとたんばらばらと大粒の雨が降り出した。今回の旅で初めての本格的な降雨。こちらが散策を終えるのを待っていたように降り出したのに笑ってしまった。三人とも心がけが良いことが証明された。
兄貴分の人の言うことには、今回の天候の功労は私にあるそうである。なぜならば、昨年からずいぶんと私の言動が尋常になった、心がけがもっとも改善したのは貴君である、だから天がそれを多としたのであろう、と言うことで長老も、然り、と大きく頷いたのである。
喜ぶべきであろうか。
« 吐竜の滝 | トップページ | 鷹狩山展望台と菅沼集落 »
コメント