映画「悪魔の陽の下に」1987年フランス
監督モーリス・ピアラ、出演ジェラルド・ドパルデュー、サンドリーヌ・ボネール、モーリス・ピアラ他。第40回カンヌ映画祭のパルム・ドールを受賞した作品。
オカルト映画みたいな題名だけど違う。日本人にはわかりにくい作品かも知れない。ドパルデューがこんな映画に出ていたとは・・・。若い(1987年なら当たり前だけど)。最初は主任司祭と助任司祭(ドパルデュー)の会話が延々と続き、助任司祭が宗教的なことで苦しんでいることが示される。ここを突破しないと最後まで見ることができない。
突如場面が転換し、侯爵や、医師で名士の人物と身体の関係を持っている成人前の奔放な女性が登場する。ここでも延々と会話が続けられ、彼女の苛立ちが伝わってくる。
また場面は転換し、助任司祭は用事で地方の村へ行くことになるのだが、そのはるかな道を徒歩で歩く。野を越え、山を越え、夜も歩き続ける助任司祭。疲労困憊した状態で彼はある男と道連れになる。男は別れ際に「自分は悪魔だ」と告げて立ち去る。
助任司祭はそこで倒れ、通りがかりの村人に助けられるのだが、突然彼は人には見えないものを見る能力が備わったことを識る。そして彼はあの女性を助けるために彼女の下へ駆けつける。
彼のその後の奇跡的な事蹟が示され、やがて彼は静かに生涯を閉じる、という啓示的な映画だ。
不思議な映画で、この物語の内容の意味は分かりにくい。カトリック信者ならもう少し分かるのだろうか、なにせパルムドール受賞作なのだから。面白さは感じられなかったけれど、何だか心に引っかかった映画だった。
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